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WONDER Mt.FUJI MUSIC SET(limited 5 set)
¥110,000
会場の音楽は、Eclipse TDスピーカー(5.2.4ch)からDolby Atmosでストリーミングされています。Dolby Atmosミックスは、以下のオリジナル録音からリミックスされました。売切れとなっているアルバムも弊社の永久保存用のストックから補完し、音楽全部入り(CD41枚 &レコード3枚)を限定5セット用意しました。※はこのセット以外には入手できません。 Music you experienced at the venue is streamed in Dolby Atmos through Eclipse TD speakers (5.2.4). The Dolby Atmos mix is recreated from the original recordings listed below. This time, we have supplemented the sold-out albums from our permanent archival stock and prepared a limited edition of 5 complete sets (41 CDs & 3 records). ※Marked albums are sold-out and not available elsewhere other than in this set. WONDER Mt.FUJI MUSIC SET (limited 5 set) / ¥110,000-(税込) CDG Fragmentation[アナログ・レコード]※ COMME des GARÇONS SEIGEN ONO[2枚組アナログ・レコード]※ Saidera Paradiso Seigen Ono SD-2000BOX[20枚組みCD]※ Maria and Maria Seigen Ono[SACD Hybrid]※ Bar del Mattatoio Seigen Ono[CD] Montreux 93/94 Seigen Ono Ensemble[CD] MEMORIES OF PRIMITIVE MAN Seigen Ono and Pearl Alexander[SACD Hybrid] DRAGONFISH LIVE Seigen Ono Quintet[SACD Hybrid] Olive Tree for Peace Seigen Ono[SACD Hybrid] at the Blue Note Tokyo Seigen Ono Ensemble[SACD Hybrid] Seigen Ono Septet 2003 Live[SACD Hybrid] SO PEACEFUL, SIMPLE AND STRONG Seigen Ono[SACD Hybrid] I PROBABLY WILL NOT REMEMBER YOU Seigen Ono[SACD Hybrid] Who is she? me? Seigen Ono[CD] La movida Seigen Ono[3枚組みCD] Esquina de SP Wilma de Oliveira[SACD Hybrid] Sweet Radiance / Febian Reza Pane[3枚組みSACD Hybrid] Nijinsky’s reflection in the mirror / Hiroki Miyano[SACD Hybrid] COMME des GARÇONS Seigen Ono 1[OMAGATOKI SACD Hybrid]※ COMME des GARÇONS Seigen Ono 2[OMAGATOKI SACD Hybrid]※ 会場のオーディオシステムの解説: Apple TV 4K→HDMI→ DENON AVC-X8500H Eclipse TD712zMK2 x 5本 Eclipse TD508MK4 x 4本 Eclipse TD725SWMK2 x 2本
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Jazz, Bossa and Reflections Vol. 1【限定盤】
¥4,400
SOLD OUT
TRACK LIST: [CD/SACD] 01. You Look Good to Me | The Oscar Peterson Trio 02. April In Paris | Ella Fitzgerald & Louis Armstrong 03. Oh, You Crazy Moon | Wes Montgomery 04. Águas de Março | Elis Regina & Antônio Carlos Jobim 05. Can't We Be Friends? | Ella Fitzgerald & Louis Armstrong 06. Triste | Elis Regina & Antônio Carlos Jobim 07. One For Helen | Bill Evans 08. Nardis | Bill Evans 09. Bala Com Bala | Elis Regina 10. Sun Down | Wes Montgomery 11. The Girl from Ipanema | Stan Getz & João Gilberto 12. Candeias | Caetano Veloso & Gal Costa 13. Nenhuma Dor | Caetano Veloso & Gal Costa 14. Body And Soul | Stan Getz 15. I Remember You | Charlie Parker 16. Quiet Nights Of Quiet Stars (Corcovado) | The Oscar Peterson Trio 17. Coração Vagabundo | Caetano Veloso & Gal Costa [SACD only] 18. Avarandado | Caetano Veloso & Gal Costa 19. Desafinado | Stan Getz & João Gilberto 20. How Insensitive | Elis Regina 21. Por Toda A Minha Vida | Nara Leão 22. The Man I Love | Ella Fitzgerald 23. Retrato Em Branco E Preto | Elis Regina & Antônio Carlos Jobim 24. It’s Denise | Seigen Ono Ensemble 25. forty days and forty nights | Seigen Ono ------------- 邦題: 音色の彷彿 ジャズ、ボサ &リフレクションズ Vol.1 オノ セイゲンによる選曲&マスタリング Jazz, Bossa and Reflections Vol.1 Compiled and Mastered by Seigen Ono 01. ユー・ルック・グッド・トゥ・ミー | オスカー・ピーターソン・トリオ You Look Good to Me | The Oscar Peterson Trio Written by Seymour Lefco, Clement Wells アルバム『プリーズ・リクエスト』(Verve)より ℗1964 UMG Recordings, Inc. 02. エイプリル・イン・パリ | エラ・フィッツジェラルド&ルイ・アームストロング April In Paris | Ella Fitzgerald & Louis Armstrong Written by Vernon Duke, E.Y. Harburg アルバム『エラ・アンド・ルイ』(Verve)より ℗1956 UMG Recordings, Inc. 03. オー・ユー・クレイジー・ムーン | ウェス・モンゴメリー Oh, You Crazy Moon | Wes Montgomery Written by Jimmy Van Heusen, Johnny Burke アルバム『夢のカリフォルニア』(Verve)より ℗1966 UMG Recordings, Inc. 04. 三月の雨 | エリス・レジーナ&アントニオ・カルロス・ジョビン Águas de Março | Elis Regina & Antônio Carlos Jobim Written by Antônio Carlos Jobim アルバム『エリス&トム』(Philips)より ℗1974 Universal Music do Brasil Ltda. 05. お友達になれない? | エラ・フィッツジェラルド&ルイ・アームストロング Can't We Be Friends? | Ella Fitzgerald & Louis Armstrong Written by Paul James, Kay Swift アルバム『エラ・アンド・ルイ』(Verve)より ℗1956 UMG Recordings, Inc. 06. トリスチ | エリス・レジーナ&アントニオ・カルロス・ジョビン Triste | Elis Regina & Antônio Carlos Jobim Written by Antônio Carlos Jobim アルバム『エリス&トム』(Philips)より ℗1974 Universal Music do Brasil Ltda. 07. ワン・フォー・ヘレン | ビル・エヴァンス One For Helen | Bill Evans Written by Bill Evans アルバム『モントルー・ジャズ・フェスティヴァルのビル・エヴァンス』(Verve)より ℗1968 UMG Recordings, Inc. 08. ナーディス | ビル・エヴァンス Nardis | Bill Evans Written by Miles Davis アルバム『モントルー・ジャズ・フェスティヴァルのビル・エヴァンス』(Verve)より ℗1968 UMG Recordings, Inc. 09. 飴と銃弾 | エリス・レジーナ Bala Com Bala | Elis Regina Written by João Bosco, Aldir Blanc アルバム『エリス1972』(Philips)より ℗1972 Universal Music do Brasil Ltda. 10. サン・ダウン | ウェス・モンゴメリー Sun Down | Wes Montgomery Written by Wes Montgomery アルバム『夢のカリフォルニア』(Verve)より ℗1966 UMG Recordings, Inc. 11. イパネマの娘 | スタン・ゲッツ&ジョアン・ジルベルト The Girl from Ipanema | Stan Getz & João Gilberto Written by Antônio Carlos Jobim, Vinicius de Moraes, Norman Gimbel アルバム『ゲッツ/ジルベルト』(Verve)より ℗1964 UMG Recordings, Inc. 12. カンデイアス | カエターノ・ヴェローゾ&ガル・コスタ Candeias | Caetano Veloso & Gal Costa Written by Edu Lobo カエターノ・ヴェローゾ、ガル・コスタ(vo) フランシス・ハイミ、ホベルト・メネスカル(arr) プロデュース:ドリ・カイミ アルバム『ドミンゴ』(Philips)より ℗1967 Universal Music do Brasil Ltda. 13. ネニュマ・ドール(痛みなくして) | カエターノ・ヴェローゾ&ガル・コスタ Nenhuma Dor | Caetano Veloso & Gal Costa Written by Caetano Veloso, Torquato Neto アルバム『ドミンゴ』(Philips)より ℗1967 Universal Music do Brasil Ltda. 14. ボディ・アンド・ソウル | スタン・ゲッツ Body And Soul | Stan Getz Written by Johnny Green, Frank Eyton, Edward Heyman, Robert Sour アルバム『スタン・ゲッツ・プレイズ』(Verve)より ℗1953 UMG Recordings, Inc. 15. アイ・リメンバー・ユー | チャーリー・パーカー I Remember You | Charlie Parker Written by Victor Schertzinger, Johnny Mercer アルバム『ナウズ・ザ・タイム』(Verve)より ℗1953 UMG Recordings, Inc. 16. コルコヴァード | オスカー・ピーターソン・トリオ Quiet Nights Of Quiet Stars (Corcovado) | The Oscar Peterson Trio Written by Antônio Carlos Jobim アルバム『プリーズ・リクエスト』(Verve)より ℗1964 UMG Recordings, Inc. 17. コラサォン・ヴァガブンド | カエターノ・ヴェローゾ&ガル・コスタ Coração Vagabundo | Caetano Veloso & Gal Costa Written by Caetano Veloso アルバム『ドミンゴ』(Philips)より ℗1967 Universal Music do Brasil Ltda. 18. アヴァランダード | カエターノ・ヴェローゾ&ガル・コスタ Avarandado | Caetano Veloso & Gal Costa Written by Caetano Veloso アルバム『ドミンゴ』(Philips)より ℗1967 Universal Music do Brasil Ltda. 19. デサフィナード | スタン・ゲッツ&ジョアン・ジルベルト Desafinado | Stan Getz & João Gilberto (Antônio Carlos Jobim, Newton Mendonça) アルバム『ゲッツ/ジルベルト』(Verve)より ℗1964 UMG Recordings, Inc. 20. ハウ・インセンシティヴ | エリス・レジーナ How Insensitive | Elis Regina Written by Antônio Carlos Jobim, Vinicius de Moraes, Norman Gimbel アルバム『エリス・イン・ロンドン』(Philips)より ℗1969 Universal Music do Brasil Ltda. 21. ポル・トーダ・ア・ミーニャ・ヴィーダ | ナラ・レオン Por Toda A Minha Vida | Nara Leão Written by Antônio Carlos Jobim, Vinicius de Moraes アルバム『美しきボサノヴァのミューズ』(Philips)より ℗1971 Universal Music do Brasil Ltda. 22. ザ・マン・アイ・ラブ | エラ・フィッツジェラルド The Man I Love | Ella Fitzgerald Written by George & Ira Gershwin アルバム『マック・ザ・ナイフ~エラ・イン・ベルリン』(Verve)より ℗1960 UMG Recordings, Inc. 23. 白と黒のポートレイト | エリス・レジーナ&アントニオ・カルロス・ジョビン Retrato Em Branco E Preto | Elis Regina & Antônio Carlos Jobim Written by Antônio Carlos Jobim, Chico Buarque アルバム『エリス&トム』(Philips)より ℗1974 Universal Music do Brasil Ltda. 24. イッツ・デニーぜ | セイゲン・オノ・アンサンブル It’s Denise | Seigen Ono Ensemble Written by Seigen Ono アルバム『Montreux 93/94』(Saidera Records)より ℗1987 Seigen Ono (JASRAC) 25. フォーティ・デイズ・アンド・フォーティ・ナイツ | セイゲン・オノ forty days and forty nights | Seigen Ono Written and performed by Seigen Ono アルバム『forty days and forty nights』(Saidera Records/Kitty)より ℗1991 Seigen Ono (JASRAC) ------------- Reflections ―― 耳を解放するために 「誰でも銘々の眼玉で確(ルビ:しか)と物ごとを見ている筈です。それなら眼玉で見た物を、何故眼玉で受け止められないのでしょう。」(青山二郎「眼の引越し」初出1950年) * 「Jazz, Bossa for Reflections Vol.1」を聴く。 それは圧倒的な耳の歓びだ。 さらには、眼の歓びや皮膚の歓びでもある。 現代最高の「音の名シェフ」と呼ぶべきオノセイゲンが、ヴァーヴとフィリップス・ブラジルのジャズ&ボサノヴァの名盤から可能な限りベストな音源を得て、最大限の情熱を傾けてマスタリングを施したのが本アルバムであり、SACD版で全25曲のすべてが至高というべきだが、たとえば、スタン・ゲッツ&ジョアン・ジルベルトの「The Girl from Ipanema」(M11)。 収録曲のなかでも最も有名な曲だ。皆さんもディスクを再生せずとも「ああ、イパネマの娘、あの曲ね」と脳内で再生されるだろう。骨董美術の世界なら「目垢」(音楽なら「耳垢」か)がつきすぎたと言われかねないほど、耳にする機会の多い曲だ。 だが、私は一聴した瞬間、「この曲をいま初めて聴いた」と思った。一瞬で脳がそう反応したのだ。 それほどまでに、スピーカーに耳を向けた私の前の「The Girl from Ipanema」は、「音場」「音像」といったオーディオリスニングの既成概念を忘れさせるほどに、全身の皮膚があわだつほどに、生(ルビ:なま)だった。ジョアンとアストラッドの唇やスタン・ゲッツのサックスからこの瞬間に音楽が誕生したようだった。 さらに言えば、M01のオスカー・ピーターソン・トリオ「You Look Good To Me」からSACD版最終曲(M25)のオノセイゲン「forty days and forty nights」まで、全曲を通し、私はあの感覚――「この曲を初めて聴いた」――に襲われ続けたのだ。 最初にDSD(SACDのマスター)で聴いた。笑われるかもしれないが、私はマスターテープに含まれている曲冒頭のヒスノイズを極上のベルベットのように美しいと感じた。その直後には録音現場に耳が瞬間移動したような錯覚に陥った。 いや、それは錯覚ではなく、生々しい実感だった。 眼の前にビル・エヴァンスのピアノがあり、エディ・ゴメスのベース、ジャック・ディジョネットのドラムスがある(M7、M8)。そこはレマン湖のほとり、ライヴ盤「At The Montreux Jazz Festival」、通称「お城のエヴァンス」に収められた1968年のステージそのものだ(ちなみに、モントルー・ジャズ・フェスティヴァルの創設者クロウド・ノブスが、音楽家としては無名だったオノセイゲンを大抜擢し、同フェスティヴァルに招聘した際のスリリングな演奏「It’s Denise」もM24で聴くことができる)。 眼の前にあるのはそれだけでない。チャーリー・パーカーのアルト・サックスがあり(M15)、エラ・フィッツジェラルド&ルイ・アームストロング(M02)、カエターノ・ヴェローゾ&ガル・コスタ(M12, 13, 17, 18)の喉がある。私はその実在を、音楽が誕生する決定的瞬間を、眼と皮膚の次元でも体感したのだ。 このアルバムが私たちに贈ってくれるものとして、「耳の歓び」だけでなく、「眼の歓び」や「皮膚の歓び」を加えたいのはそのせいだ。 それから、自宅のリファレンス・システムで聴いた(マーク・レヴィンソンによるCELLO社のアンプが中軸にある)。 1950年代のJBLのヴィンテージモノラルスピーカー+管球アンプで聴いた。 1950年代のウェスタンエレクトリックの小型モニターでも聴いた(この古く小さなモニターがCD音源とハイレゾ音源の違いを奏で分けることを前から知っている)。 夜の東京都心から湾岸に向かう車のカーステレオで大音量で聴いた(想像を遥かにこえて素晴らしかった)。 さまざまな形で「Jazz, Bossa for Reflections Vol.1」を聴いた。その再生のすべてが耳の、眼の、皮膚の歓びを私にもたらしてくれたのだ。その時から、「Jazz, Bossa for Reflections Vol.1」は、オーディオ体験を重視する私にとって、もっとも信頼するリファレンス・アルバムのひとつに加わった。 このアルバムのタイトルに含まれる「Reflections/リフレクション」という言葉は、音楽や映像の世界で使われる「反響」「反射」という意味に加え、「追想」や「内省」といった精神の営みをも意味する。オノセイゲンが全身全霊でマスター音源の「反響」を磨き上げ、私たちリスナーもまた精神の内部に生まれる「反響」に耳を澄ます。記憶の中の音楽体験を「追想」し「内省」する。なんと、本盤にふさわしい言葉だろう。 付言すれば、このアルバムを通して聴くことは、眼と耳と皮膚の総合体験である映画を体験することにとてもよく似ている。いくつもの場面が見事にモンタージュされ、ひとつのもの(「ひとつのもの」に傍点)になった映画。 そういえば、ミュージシャンとしてのオノセイゲンのアルバム「Bar del Mattatoio」(1994年)を聴いて、「ニーノ・ロータや小津映画のサントラ」を想起したのが、本アルバムのメインキャストのひとり、カエターノ・ヴェローゾだったことはとても興味深い(カエターノによる同アルバム・ライナーノーツより)。 * この原稿の冒頭に引用した美の求道者、青山二郎(1901~1979)の文章を、「眼玉」を「耳」に、「見る」を「聴く」に置き換えて読んでみよう。青山は大切な問いを私たちに投げかけている。なぜ私たちは「音楽」を聴くのに、ただ「耳」で聴くことをせず、年表的史実や音源や機材の情報といったコトバで意識を埋めてしまうのだろうか。 引用文に続けて、青山はこう記し、その問いに答えている。 「眼で見たものを直ちに時間的なものに置換え、頭で判断する習慣があるからです。頭の活動が始まって、その一員として眼が酷使されているからです」 それに対して、「Jazz, Bossa for Reflections Vol.1」を存分に体験した私たちは、青山二郎に(幸福な微笑みとともに)応答することができるのではないだろうか。「いま、酷使され続けた耳が解放されようとしています」と。 矢野 優 (編集者/文芸誌「新潮」編集長) ------------- 美しい音は、時空を越える music (and food) make our planet happy 創設者ノーマン・グランツから、クリード・テイラー、その録音エンジニアだったフィル・ラモーン。名門ヴァーヴ・レーベル。64年の『ゲッツ/ジルベルト』、英語詞のアストラッド初録音が世界にボサノヴァを知らしめた。2004年、IVerve 60th Anniversary-ヴァーヴ誕生60周年記念企画](SACD)のために、ニューヨークのユニバーサルミュージックにソニーのSONOMA(DSD編集機) を持ち込み、海外には持ち出し禁止のオリジナルのアナログ・マスターテープを揃えてもらった。レコーダーの再生にはHiとLowしか調整はなく、メーターの針一本で0.2dBくらい変わってしまうのだが、素早く調整して(同じリールにLPのA面、B面と曲順ごとにスプライシングテープでつないであるが、例えば 録音がニューヨークとロスで分かれていたりするとそれぞれ調整が必要)、僕と斉藤嘉久さん(本アルバムのA&Rでもある)は10日ほどかけてアーカイブした。東京に持ち帰って仕上げたのが前記のシリーズ。それより前、2002年【サウダージ・ブラジレイラ・シリーズ]では、日本のポリドールに保管されていた世界で一番状態のいいアナログ・テープ(本国ブラジルPHILIPSのマスターが傷んでて)から仕上げた。今回は新規のマスタリングで初SACD化となる曲。 A 素晴らしい楽曲があり、B伝説的なアーティストが演奏し、C最高の録音 と編集を経て、D高品質なオーディオで聴く。これを食事に例えるなら、A王道のレシピで、Bふさわしい食材を、C優秀なシェフが、D優れた料理道具とホスピタリティーで供する、となろうか。CとDにいくらお金をかけても、 AとBがダメだとまったく伝わらない。逆にAとBがすごい場合は、僕はそれをYouTubeで聞いても離れられなくなる。スマホにヘッドホンでサブスクを流す、それでも曲と演奏は楽しめる。しかし音楽を「体験する」にはもう少し豊かなものであって欲しい。仕事として本気のリファレンス音源が必要な人にでも使ってもらえるよう選曲とマスタリングを(ABCD厳選して)仕上げた。40周年となった「TAOC」を使うといい。それはアンプでもスピーカーでもない。料理人の包丁の選択のようなプロ向けの道具。熟練のジャズ・ファンなら誰でも所有している曲ばかりの本アルバムで若いリスナーにこそSACD層をいいスピーカーで体験してほしい。美しい音(美味しい食事)とは、主観的なものであり最終的には個人の趣味嗜好、人生の経験値に左右される。一方で、涙を流すほど感動できるかどうかは、誰と一緒に体験するかが実は大きい。音楽は、感受性の高い人には人生を変えるほどの力がある。テロや戦争の解決まではできなくても、ほんの少しの時間だけ止めるくらいの力はあると思う。 ------------- オノ セイゲン(録音エンジニア/アーティスト) This album is dedicated to Phil Ramone, Claude Nobs, Caetano Veloso, music and audio fans. liner note: 矢野 優 (編集者/文芸誌「新潮」編集長) Art Direction & Design: 塚本 陽 (eraplatonico) A&R: 斉藤嘉久 (Universal Classics & Jazz)
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CDG Fragmentation / Seigen Ono
¥3,520
SOLD OUT
*お近くのCDショップで入手出来ない場合にご注文ください。 サイン入りにも対応致しますので、ご希望の場合は日付や宛名等をオーダーフォームの備考欄にご記入ください。 CD/SACD 01. CDG Fragmentation (In other words) /ということ 02. CDG Fragmentation (I was slightly surprised) /おどろいたね 03. CDG Fragmentation (You know as I expected) /やっぱりね 04. CDG Fragmentation (It's kind of good) /まあまあね 05. CDG Fragmentation (It's up to you) /よきにはからえ 06. WHITE TANGO (document 1997) /ホワイト・タンゴ (ドキュメント 1997) 07. Goto Cu Niro /ゴート・ク・ニーロ 08. MALU (Seigen Ono Plus at Osaka 2003) /マルー (セイゲン・オノ・プラス アット大阪 2003) 09. Jean from 3rd street /三丁目のジャン 10. At long last /あげくの果て 11. John from 3rd street /三丁目のジョン 12. Tu es né en quelle année? /何年生まれ? 13. It's your imagination /きのせい 14. WHITE TANGO /ホワイト・タンゴ MUSICIAN: 【参加ミュージシャン】 オノ セイゲン、ナナ・ヴァスコンセロス、アート・リンゼイ、マーク・リボウ、ジョアン・パライバ、クバ・ヴィエンツェク、coba、緑川英徳、十亀正司、山岡秀明、ネッド・ローゼンバーグ、ほか WHITE TANGO (document 1997) Masashi Togame : Clarinet / Hideaki Yamaoka : Accordion / Masataka Matsumoto : Tuba / Motoyoshi Furuya : Trumpet / Mariko Okamoto : Percussion / Yuka Matsunuma : Viola / Pearl Alexander : Contrabass Goto Cu Niro Naná Vasconcelos : Percussions / Pearl Alexander : Contrabass MALU (Seigen Ono Plus at Osaka 2003) Joao Parahyba : Percussion / Coba : Accordion / Hidenori Midorikawa : Alto Sax / Seigen Ono : Guitar Jean from 3rd street Jane Scarpantoni : Cello / Marc Ribot : Guitar / Arto Lindsay : Guitar / Naná Vasconcelos : Percussion / Ned Rothenberg : Bass Clarinet / Sussan Deyhim : Steps / Michael Blair : Percussion / Seigen Ono : Piano At long last Kuba Więcek : Alto Sax / Pearl Alexander /Contrabass / Seigen Ono : Piano John from 3rd street Marc Ribot : Guitar / Arto Lindsay : Voice and Guitar / Keiko Courdy : Voice / Ned Rothenberg : Reeds Tu es né en quelle année? featuring Estelle Bauer : Voice / Joao Parahyba : Percussion / Hidenori Midorikawa : Alto Sax / Coba : Accordion / Seigen Ono : Guitar It's your imagination Marc Ribot / Guitar : Arto Lindsay : Guitar / Michael Blair : Percussion / John Zorn : Alto Sax / Amanda K Miller : Steps / Seigen Ono : Piano WHITE TANGO Masashi Togame : Clarinet / Hideaki Yamaoka : Accordion / Masataka Matsumoto : Tuba / Motoyoshi Furuya : Trumpet / Mariko Okamoto : Percussion / Yuka Matsunuma : Viola / Pearl Alexander : Contrabass
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[アナログ・レコード] CDG Fragmentation / Seigen Ono
¥4,400
SOLD OUT
*お近くのレコードショップで入手出来ない場合にご注文ください。 サイン入りにも対応致しますので、ご希望の場合は日付や宛名等をオーダーフォームの備考欄にご記入ください。 アナログ・レコード Side-1 01. WHITE TANGO (document 1997) /ホワイト・タンゴ (ドキュメント 1997) 02. Goto Cu Niro /ゴート・ク・ニーロ 03. It's your imagination /きのせい 04. John from 3rd street /三丁目のジョン 05. CDG Fragmentation (In other words) /ということ 06. CDG Fragmentation (I was slightly surprised) /おどろいたね Side-2 01. Tu es né en quelle année? /何年生まれ? 02. MALU (Seigen Ono Plus at Osaka 2003) /マルー (セイゲン・オノ・プラス アット大阪 2003) 03. At long last /あげくの果て 04. Jean from 3rd street /三丁目のジャン 05. CDG Fragmentation (You know as I expected) /やっぱりね MUSICIAN: 【参加ミュージシャン】 オノ セイゲン、ナナ・ヴァスコンセロス、アート・リンゼイ、マーク・リボウ、ジョアン・パライバ、クバ・ヴィエンツェク、coba、緑川英徳、十亀正司、山岡秀明、ネッド・ローゼンバーグ、ほか WHITE TANGO Masashi Togame : Clarinet / Hideaki Yamaoka : Accordion / Masataka Matsumoto : Tuba / Motoyoshi Furuya : Trumpet / Mariko Okamoto : Percussion / Yuka Matsunuma : Viola / Pearl Alexander : Contrabass Goto Cu Niro Naná Vasconcelos : Percussions / Pearl Alexander : Contrabass It's your imagination Marc Ribot / Guitar : Arto Lindsay : Guitar / Michael Blair : Percussion / John Zorn : Alto Sax / Amanda K Miller : Steps / Seigen Ono : Piano John from 3rd street Marc Ribot : Guitar / Arto Lindsay : Voice and Guitar / Keiko Courdy : Voice / Ned Rothenberg : Reeds CDG Fragmentation (In other words) CDG Fragmentation (I was slightly surprised) Tu es né en quelle année? featuring Estelle Bauer : Voice / Joao Parahyba : Percussion / Hidenori Midorikawa : Alto Sax / Coba : Accordion / Seigen Ono : Guitar MALU (Seigen Ono Plus at Osaka 2003) Joao Parahyba : Percussion / Coba : Accordion / Hidenori Midorikawa : Alto Sax / Seigen Ono : Guitar At long last Kuba Więcek : Alto Sax / Pearl Alexander /Contrabass / Seigen Ono : Piano CDG Fragmentation (You know as I expected) Jean from 3rd street Jane Scarpantoni : Cello / Marc Ribot : Guitar / Arto Lindsay : Guitar / Naná Vasconcelos : Percussion / Ned Rothenberg : Bass Clarinet / Sussan Deyhim : Steps / Michael Blair : Percussion / Seigen Ono : Piano
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COMME des GARÇONS SEIGEN ONO(二枚組)
¥4,400
SOLD OUT
*お近くのCDショップで入手出来ない場合にご注文ください。 サイン入りにも対応致しますので、ご希望の場合は日付や宛名等をオーダーフォームの備考欄にご記入ください。 CD / SACD 01. Something to Hold on to 02. Have You Seen It Yet? 2018b 03. All Men are Heels 04. After You… 05. Hunting for Lions 06. Round the Globe 07. Long Voyage 08. SUZUKI-SENSEI-SANSEI 09. Look for an Afternoon 10. Pessoa Quase Certa 11. 540AM, View of Empire 12. Have You Seen It Yet? *以下はSACDレイヤー収録のボーナス楽曲 13. Something to Hold on to (MONO) 14. After You… (MONO) 15. All Men are Heels (MONO) 16. Have You Seen It Yet? 2018A (MONO) 17. Round the Globe (MONO) 18. 540AM, View of Empire (MONO) 19. Hunting for Lions (MONO) 20. Pessoa Quase Certa (MONO) CD/SACD2 01. Julia 02. Pastorinhas Bandeira Branca 03. Galope 04. Another Groove 05. On the Sunny Side of the Street 06. Roman Marching Band 07. TA.TA.TA. 08. Louis-san 09. Staying on the Beach All Day 10. Finale 11. Carnation 12. If You Only Knew 13. You will be All Right *以下はSACDレイヤー収録のボーナス楽曲 14. Julia (MONO) 15. Finale (MONO) 16. Roman Marching Band (MONO) 17. TA.TA.TA. (MONO) 18. メドレー Pastorinhas / Bandeira / Mascara Negra (MONO) 19. You will be All Right (MONO) 20. SUZUKI-SENSEI-SANSEI (MONO) MUSICIAN: Arto Lindsay, Bill Frisell, John Zorn, Michel Blair, Hank Roberts, Carol Emanuel, Ned Rothenberg, Peter Scherer, Jill Jaffe, Maxine Neuman, Mac Quayle, Sussan Deihim, John Lurie, Alain “Loy” Ehrlich, Abdou M’Boup, Brice Wassy, Matinas Suzuki Jr., Curtis Fowlkes, Fusanosuke Kondo, Hideo Yamaki, Tatsuo Kondoh, Tatsuji Kimura, Alfredo Pedernera, John Beal, Marlene, Armando Martinez, Nelson Martins, Helcio Brenha, Jayme, Mentirinha, Joaquim Henriques, Aldemir Bruzaca, Marlene, Helio Delmiro, Pedrinho Rodriguez, Marcia Regina, Bill Ware, E.J. Rodriguez, Marc Ribot, Jim Nolet, Brad Jones, Dougie Bowne, Bob Stewart, Fred Frith, Choi Jong-shil, Kim Duk-soo, Haruo Togashi, Tereza Tillett, Vali, Tatiana and Seigen Ono Something to Hold on to Recorded at D&D and media sound, mixed at QUAD, New York, August 1987 Associate producer: Arto Lindsay Arto Lindsay : guitar voice, Sp12/ Bill Frisell : guitar / John Zorn : saxophone Michel Blair : box marimba /Hank Roberts: cello / Carol Emanuel : keyboards Ned Rothenberg: bass clarinet / Peter Scherer: key-bass / Jill Jaffe : viola Mac Quayle : pgm / Seigen Ono: Sp12, keyboards, charango Have You Seen It Yet? 2018b Recorded at media sound, New York, August 1987 Mixed at DAMES, Paris, September 1987, Re-mixed at Saidera Mastering, November 2018 Arto Lindsay : guitar / Peter Scherer : piano Hank Roberts : cello / Ned Rothenberg : bass clarinet Jill Jaffe : viola / Carol Emanuel : harp / Seigen Ono : charango All Men are Heels Recorded at D&D and media sound, mixed at QUAD, New York, August 1987 Associate producer: Arto Lindsay Sussan Deihim : voice, walking steps / John Zorn : saxophone / Hank Roberts : cello Ned Rothenberg : bass clarinet / Michel Blair : box marimba, percussion Jill Jaffe : viola, violin / Mac Quayle : pgm / Seigen Ono: Sp12, keyboard After You… Recorded and mixed at v.f.v.studio, Tokyo, December 1987 Seigen Ono : All instruments / Tatsuji Kimura.: pgm Hunting for Lions Recorded and mixed at DAMES, Paris, September 1987 John Lurie: saxophone / Alain “Loy” Ehrlich : bolong, gimbri, keyboard Abdou M’Boup: talking drum, African percussion / Seigen Ono: charango Round the Globe Recorded at D&D and media sound, New York, August 1987 Saxophone recorded and remixed at Platinum Island, New York, January 1989 Peter Scherer : keyboards,SP12 / Bill Frisell : guitar / Arto Lindsay: guitar Jill Jaffe: viola, violin / Mac Quayle: pgm / Roy Nathanson : saxophone Seigen Ono: SP12, keyboards Long Voyage Recorded at STUDIO FERBER, mixed at Studio Harryson, Paris, October 1989 Vali : Lead vocal / Tatiana : backing vocal Alain “Loy” Ehrlich : piano, keyboards, percussion / Brice Wassy: drums SUZUKI-SENSEI-SANSEI Recorded at STUDIO FERBER, mixed at Studio Harryson, Paris, October 1989 Tatiana and Vali: vocals / Alain ”Loy” Ehrlich: marimba, bass, tambourine Seigen Ono: guitars, piano / Matinas Suzuki Jr.: Folha de S.Paulo, Brazil Look for an Afternoon Recorded at D&D and media sound, mixed at QUAD, New York, August 1987 Remixed at Platinum Island, New York, January 1989 Carol Emanuel : harp, voice / Jill Jaffe: viola, voice / Arto Lindsay: voice Curtis Fowlkes: trombone / Ned Rothenberg: bass clarinet Hank Roberts: cello / Mac Quayle: pgm / Seigen Ono: keyboards Pessoa Quase Certa Recorded at media sound, mixed at QUAD, New York, August 1987 Associate producer : Arto Lindsay Arto Lindsay : vocal / Carol Emanuel : harp / Jill Jaffe : viola / Seigen Ono : charango 540AM, View of Empire Recorded and mixed at CBS/SONY ROPPONGI, Tokyo, December 1987 John Zorn : saxophone / Fusanosuke Kondo: guitar / Hideo Yamaki : drums Tatsuo Kondoh : piano, keyboards / Seigen Ono: guitar Have You Seen It Yet? Recorded at media sound, New York, August 1987 Mixed at DAMES, Paris, September 1987 Arto Lindsay : guitar / Peter Scherer : piano Hank Roberts : cello / Ned Rothenberg : bass clarinet Jill Jaffe : viola / Carol Emanuel : harp / Seigen Ono : charango Julia Recorded and mixed at media sound, New York, January 1988 Alfredo Pedernera: bandoneon / Maxine Neuman: cello Jill Jaffe: viola, violin / Carol Emanuel: harp / John Beal: contra bass Pastorinhas Bandeira Branca Recorded at multi studios, Rio de Janeiro, February 1988 Strings recorded at 39th ST. Music, New York, March 1988 Remixed at Platinum Island, New York, January 1989 Marlene: vocal / Armando Martinez: piano / Nelson Martins: trombone Helcio Brenha: saxophone / Jayme: trumpet / Mentirinha: percussion Joaquim Henriques: drums / Aldemir Bruzaca: bass, backing vocal Jill Jaffe: viola, violin / Maxine Neuman: cello Seigen Ono: strings arrangement, percussion Galope Recorded at multi studios, Rio de Janeiro, February 1988 Remixed at Platinum Island, New York, January 1989 Marlene: vocal / Helio Delmiro: guitar / Armando Martinez: piano Helcio Brenha : saxophone / Nelson Martins: trombone / Jayme: trumpet Mentirinha: percussion / Joaquim Henriques: drums / Aldemir Bruzaca: bass, voice / Pedrinho Rodriguez and Marcia Regina Another Groove Recorded at Sound on Sound, New York, October 1988 Remixed at Platinum Island, New York, January 1989 Roy Nathanson: saxophone / Bill Ware: vibes / E.J. Rodriguez: percussion Marc Robot: guitar / Jim Nolet: violin / Curtis Fowlkes: trombone Brad Jones: contra bass / Seigen Ono: guitar On the Sunny Side of the Street Recorded at Sound on Sound, New York, October 1988 Remixed at Platinum Island, New York, January 1989 Roy Nathanson : vocal, saxophone / E.J. Rodriguez : drums Marc Ribot : guitar / Brad Jones : contra bass Roman Marching Band Recorded and mixed at Sound on Sound, New York, October 1988 Roy Nathanson: saxophone / Dougie Bowne: marching drum / Bill Ware: vibes Bob Stewart: tuba / Curtis Fowlkes: trombone / Marc Ribot: banjo, cornet E.J. Rodriguez: percussion / Seigen Ono: piano TA.TA.TA. Recorded and mixed at Sound on Sound, New York, October 1988 Roy Nathanson: saxophone, clap / E.J Rodriguez: percussion, clap Bill Ware: vibes / Curtis Fowlkes: trombone / Marc Ribot: guitar Brad Jones: contra bass, clap / Seigen Ono: piano, percussion, clap Louis-san Recorded at Sound on Sound, New York, October 1988 Remixed at Platinum Island, New York, January 1989 Roy Nathanson: saxophone / E.J. Rodriguez: drums / Bill Ware: marimba Bob Stewart: tuba / Marc Robot: guitar / Jim Nolet: violin Staying on the Beach All Day Recorded at Sound on Sound, New York, October 1988 Remixed at Platinum Island, New York, January 1989 Roy Nathnson: saxophone / Marc Ribot: guitar / E.J. Rodriguez: drums, percussion Bill Ware: vibes / Jim Nolet: violin / Curtis Fowlkes: trombone / Brad Jones: contra bass Finale Recorded and mixed at CBS/SONY ROPPONGI, Tokyo, December 1987 Fred Frith: guitar / John Zorn: saxophone / Hideo Yamaki: lot of drums, balaphone / Choi Jong-shil: buk, k’kwaenggwari / Kim Duk-soo: changgo Haruo Togashi: piano, keyboards / Tatsuo Kondoh: accordion Carnation Recorded and mixed at media sound, New York, January 1988 Alfredo Pedernera: bandoneon / Jill Jaffe: viola, violin Maxine Neuman: cello / Judy Geist: viola If You Only Knew Recorded and mixed at media sound, New York, January 1988 Alfredo Pedernera: bandoneon / Jill Jaffe: viola, violin / Maxine Neuman: cello You will be All Right Samba school recorded on a street in Rio de Janeiro, February 1988 Recorded and mixed at QUAD, New York, March 1988 Bill Frisell: guitar, voice / Arto Lindsay: guitar, voice / Jill Jaffe: viola, voice Carol Emanuel, Tereza Tillett and Seigen Ono: voices
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[アナログ・レコード] COMME des GARÇONS SEIGEN ONO(二枚組)
¥6,380
SOLD OUT
*お近くのレコードショップで入手出来ない場合にご注文ください。 サイン入りにも対応致しますので、ご希望の場合は日付や宛名等をオーダーフォームの備考欄にご記入ください。 LP Side-1 01. Something to Hold on to (MONO) 02. After You (MONO) 03. All Men are Heels (MONO) 04. Have You Seen It Yet? 2018A (MONO) LP-Side-2 01. Round the Globe (MONO) 02. 540AM, View of Empire (MONO) 03. Hunting for Lions (MONO) 04. Pessoa Quase Certa (MONO) LP-Side-3 01. Julia (MONO) 02. Finale (MONO) 03. Roman Marching Band (MONO) 04. TA. TA. TA. (MONO) LP Side-4 01. メドレー Pastorinhas / Bandeira / Mascara Negra (MONO) 02. You will be All Right (MONO) 03. SUZUKI-SENSEI-SANSEI (MONO) MUSICIAN: Arto Lindsay, Bill Frisell, John Zorn, Michel Blair, Hank Roberts, Carol Emanuel, Ned Rothenberg, Peter Scherer, Jill Jaffe, Maxine Neuman, Mac Quayle, Sussan Deihim, John Lurie, Alain “Loy” Ehrlich, Abdou M’Boup, Brice Wassy, Matinas Suzuki Jr., Curtis Fowlkes, Fusanosuke Kondo, Hideo Yamaki, Tatsuo Kondoh, Tatsuji Kimura, Alfredo Pedernera, John Beal, Marlene, Armando Martinez, Nelson Martins, Helcio Brenha, Jayme, Mentirinha, Joaquim Henriques, Aldemir Bruzaca, Marlene, Helio Delmiro, Pedrinho Rodriguez, Marcia Regina, Bill Ware, E.J. Rodriguez, Marc Ribot, Jim Nolet, Brad Jones, Dougie Bowne, Bob Stewart, Fred Frith, Choi Jong-shil, Kim Duk-soo, Haruo Togashi, Tereza Tillett, Vali, Tatiana and Seigen Ono Something to Hold on to Recorded at D&D and media sound, mixed at QUAD, New York, August 1987 Associate producer: Arto Lindsay Arto Lindsay : guitar voice, Sp12/ Bill Frisell : guitar / John Zorn : saxophone Michel Blair : box marimba /Hank Roberts: cello / Carol Emanuel : keyboards Ned Rothenberg: bass clarinet / Peter Scherer: key-bass / Jill Jaffe : viola Mac Quayle : pgm / Seigen Ono: Sp12, keyboards, charango SUZUKI-SENSEI-SANSEI Recorded at STUDIO FERBER, mixed at Studio Harryson, Paris, October 1989 Tatiana and Vali: vocals / Alain ”Loy” Ehrlich: marimba, bass, tambourine Seigen Ono: guitars, piano / Matinas Suzuki Jr.: Folha de S.Paulo, Brazil After You… Recorded and mixed at v.f.v.studio, Tokyo, December 1987 Seigen Ono : All instruments / Tatsuji Kimura.: pgm All Men are Heels Recorded at D&D and media sound, mixed at QUAD, New York, August 1987 Associate producer: Arto Lindsay Sussan Deihim : voice, walking steps / John Zorn : saxophone / Hank Roberts : cello Ned Rothenberg : bass clarinet / Michel Blair : box marimba, percussion Jill Jaffe : viola, violin / Mac Quayle : pgm / Seigen Ono: Sp12, keyboard Have You Seen It Yet? Recorded at media sound, New York, August 1987 Mixed at DAMES, Paris, September 1987 Arto Lindsay : guitar / Peter Scherer : piano Hank Roberts : cello / Ned Rothenberg : bass clarinet Jill Jaffe : viola / Carol Emanuel : harp / Seigen Ono : charango Round the Globe Recorded at D&D and media sound, New York, August 1987 Saxophone recorded and remixed at Platinum Island, New York, January 1989 Peter Scherer : keyboards,SP12 / Bill Frisell : guitar / Arto Lindsay: guitar Jill Jaffe: viola, violin / Mac Quayle: pgm / Roy Nathanson : saxophone Seigen Ono: SP12, keyboards 540AM, View of Empire Recorded and mixed at CBS/SONY ROPPONGI, Tokyo, December 1987 John Zorn : saxophone / Fusanosuke Kondo: guitar / Hideo Yamaki : drums Tatsuo Kondoh : piano, keyboards / Seigen Ono: guitar Hunting for Lions Recorded and mixed at DAMES, Paris, September 1987 John Lurie: saxophone / Alain “Loy” Ehrlich : bolong, gimbri, keyboard Abdou M’Boup: talking drum, African percussion / Seigen Ono: charango Pessoa Quase Certa Recorded at media sound, mixed at QUAD, New York, August 1987 Associate producer : Arto Lindsay Arto Lindsay : vocal / Carol Emanuel : harp / Jill Jaffe : viola / Seigen Ono : charango You will be All Right Samba school recorded on a street in Rio de Janeiro, February 1988 Recorded and mixed at QUAD, New York, March 1988 Bill Frisell: guitar, voice / Arto Lindsay: guitar, voice / Jill Jaffe: viola, voice Carol Emanuel, Tereza Tillett and Seigen Ono: voices Julia Recorded and mixed at media sound, New York, January 1988 Alfredo Pedernera: bandoneon / Maxine Neuman: cello Jill Jaffe: viola, violin / Carol Emanuel: harp / John Beal: contra bass Finale Recorded and mixed at CBS/SONY ROPPONGI, Tokyo, December 1987 Fred Frith: guitar / John Zorn: saxophone / Hideo Yamaki: lot of drums, balaphone / Choi Jong-shil: buk, k’kwaenggwari / Kim Duk-soo: changgo Haruo Togashi: piano, keyboards / Tatsuo Kondoh: accordion Roman Marching Band Recorded and mixed at Sound on Sound, New York, October 1988 Roy Nathanson: saxophone / Dougie Bowne: marching drum / Bill Ware: vibes Bob Stewart: tuba / Curtis Fowlkes: trombone / Marc Ribot: banjo, cornet E.J. Rodriguez: percussion / Seigen Ono: piano TA.TA.TA. Recorded and mixed at Sound on Sound, New York, October 1988 Roy Nathanson: saxophone, clap / E.J Rodriguez: percussion, clap Bill Ware: vibes / Curtis Fowlkes: trombone / Marc Ribot: guitar Brad Jones: contra bass, clap / Seigen Ono: piano, percussion, clap メドレー Pastorinhas / Bandeira / Mascara Negra Recorded at multi studios, Rio de Janeiro, February 1988 Strings recorded at 39th ST. Music, New York, March 1988 Remixed at Platinum Island, New York, January 1989 Marlene: vocal / Armando Martinez: piano / Nelson Martins: trombone Helcio Brenha: saxophone / Jayme: trumpet / Mentirinha: percussion Joaquim Henriques: drums / Aldemir Bruzaca: bass, backing vocal Jill Jaffe: viola, violin / Maxine Neuman: cello Seigen Ono: strings arrangement, percussion
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MEMORIES OF PRIMITIVE MAN
¥3,300
SOLD OUT
TRACK LIST : 01. BEANS 02. Some Special Where 03. Memories of Primitive Man 04. Contra Tempo 05. Iowa Corn Field 06. Amazon Rainforest Three 07. Samurai Jam 08. Heel and toe 09. Running away 10. Never Never Change 11. Dinosaurs don't feel sorrow 12. I only hope I will be delicious 13. Widespread Rain 14. Yes I remember you 15. Amazon Rainforest Four 16. Yes I remember you refrain Composed, Produced and Engineered by Seigen Ono Recorded, Mixed and Mastered at Saidera Mastering, January 2013 to June 2015 Contrabass on all tracks by Pearl Alexander, except ※ Guitar on “Iowa Corn Field” “Running away” “Dinosaurs don't feel sorrow” by Seigen Ono, Singing on tracks “BEANS” “Running away” by Pearl Alexander. An intelligent conversation by Pearl Alexander and Arto Lindsay, voice by Yuki Ono (Multi-ch only) on “Dinosaurs don't feel sorrow” and “I only hope I will be delicious” recorded at Saidera Mastering studio and a soba restaurant, June 2015. They are talking about the space, ambience, presence of a live venue, stillness and beautiful reverberation. “Amazon Rainforest Three” “Amazon Rainforest Four” Recorded in Manaus 2010 September by Seigen Ono ※02, 04, 08, 10, 13, Original material licensed by Saidera Records “Comme des Gar-cons Seigen Ono”(1988) and “CDG REMIX SEIGEN ONO and ARTO LINDSAY” (1998) Ballet steps on “Heel and toe” by Amanda Miller and Susan Deihim, Hi-hat on “Contra Tempo” by Naná Vasconcelos, Electric Guitar on “Widespread Rain” and “Never Never Change” by Bill Frisell, Saxophone on “Never Never Change” by John Zorn, Electric Guitar on “Never Never Change” by Arto Lindsay 「Memories of Primitive Man / Seigen Ono and Pearl Alexander is a wonderfully recorded and highly listenable collaboration between Japanese composer/producer Seigen Ono and American bassist Pearl Alexander. A collection of 16 distinct songs and soundscapes comprised of layers of overdubbed doublebass goodness, samples, percussion and some guitar. The beautifully expressive arco, phat deep pocketed groove playing by Pearl Alexander and the tuneful and masterfully textured sonic sculpting by Seigen Ono. Some of music infers song form and known genres and groove transformed. A rewarding collection that is highly creative yet accessible.」(Mark Dresser) 「音楽家ふたりの聴覚神経が激しく呼応し、音楽の火花を散らす。芳醇なアコースティック音と研ぎ澄まされた音響処理が大胆に交錯する。まるで、原始人の夢を描いた未来からの音楽だ。」(矢野優/「新潮」編集長) 「SFで、ゴシックで、ビジョンが壮大すぎて、永遠に未完の映画のサウンドトラックのようだ。」 (都築響一) It’s very much Seigen’s. Simplicity you can walk around in. What it must sound like to stand beside a red wood, someday. Seigen and Pearl」(Arto Lindsay) 「ええ!!!2000年以降のアメリカ映画のサウンドトラックのような趣き。風の音と相性がいいアルバムだよ、これ。より自然体になってきたんだなあ。」(坂本龍一) 「この世ではじめての生命の呼吸 濁音の驟雨を受け止める マジカルな音楽を感じます。」(巻上公一) 「お、景色が変わったね? 予測できない旅、運命の悪戯、めくるめく逢瀬。 そんな光景が聞こえて来る音だった。」(三宅純) 「この音楽を説明できる的確な言葉がなくて困った。音の表現力って言葉ではまったく及ばない域のものがある。魔力あふれる美しい音の世界に連れて行ってくれるパールに感謝したい。」(本田ユカ/CIBO MATTO) 「暗闇を切り裂くコントラバスのフレーズに導かれ、さまざまな物音が交錯する圧巻のサウンドスケープ!」(國崎晋/Sound & Recording Magazine) 「(10年ぶりの新作)まだ途中のようですが、かっこいいですね! モニュメントバレーをひとりで歩きながら聴きたい感じ。」(伊島薫) 「ひろがり、と、奥。遠近感と触感。ひとの手が楽器で生みだす、瞬間、瞬間、の音の肌ざわりと。 低い音の楽器が好きな女性、っている。でも、低い音の楽器を奏する女性、がでてきたのはそんなに前からじゃない。そして、低い音の楽器を奏する女性に惹かれ、低い音をだしている楽器の女性にちょっと嫉妬まじりの共感をもっている男性が、また、いる。 いろんなかたちの音の粒子が舞って、ひとつのひろがりをつくり、異なった色を重ねている。ひとりの役者がつぎつぎと演じているような、寸劇のミニアテュール。 そんな女性と男性に、微笑みをこめて。」(小沼純一)
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LIVE FOR BEGINNINGS / SEIGEN ONO AND PEARL ALEXANDER (SD2030)
¥3,000
SOLD OUT
SD-2030 LIVE FOR BEGINNINGS / SEIGEN ONO AND PEARL ALEXANDER(3,000円) 発売元: サイデラ・レコード 発売日:2019.06.12 品番:SD-2030 仕様:CD-R 定価:¥3,000円(税込) ギンザ・グラフィック・ギャラリー(ggg)で開催中の「井上嗣也展 Beginnings」展示会場にて催された一夜限りのミニコンサート「Live for Beginnings」で緊急販売された残り(17枚のみ)を販売します。 Beans(井上嗣也氏のオフィス)出力、手作りの超貴重盤です。 会場BGMは、地下ではこれが流れています。1Fでは『Memories of Primitive Man』(https://www.saidera.co.jp/sr/pm.html ) イベントリンク http://www.dnp.co.jp/CGI/gallery/news/detail.cgi?t=1&seq=0000583 TRACK LIST: 01. Beans * 02. Accousmatics 001 03. April 16th 04. Accousmatics 002 05. Run 06. Accousmatics 003 07. Improv 20150506 * All compositions written by Pearl Alexander Except “Beans" composed by Seigen Ono, "Improv 20150506 *" composed by Pearl Alexander, Azusa Yamada and Seigen Ono All tracks recorded live at International Society of Bassists Convention 2017, Ithaca, NY, May 2017 Except "Improv 20150506 *" live recorded at Sakaiki, May 2015 Art Directions : Tsuguya Inoue (Beans) Photography : Ryota Atarashi, Tamaki Yoshida Design : Jun Inagaki (Beans) Special thanks to Tsuguya Inoue
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Montreux 93/94 / Seigen Ono Ensemble (SD1004)
¥3,300
SOLD OUT
SD-1004 Montreux 93/94 / Seigen Ono Ensemble(CD1枚組) 発売元: サイデラ・レコード 発売日:1994.12.31 品番:SD-1004 仕様:CD TITLE: Seigen Ono Ensemble Montreux 93/94 ARTIST: Seigen Ono Ensemble ART DIRECTOR: Tsuguya Inoue (BEANS) TRACK LIST: 01. Bar del Mattatoio 02. Something to Hold On To 03. I Do Love You a Little 04. Malu 05. Vida Boa 06. Nick & Kiriko 07. Enishie 08. It’s Denise 09. I Am a Good Fish 10. The Green Chinese Table 11. Julia MUSICIAN: Tracks 1, 3, 5, 7, 8 and 10 recorded July 17, 1993 at Miles Davis Hall (New Q's) by Anders Muhr Conductor, guitar: Seigen Ono/ Alto sax: Mane Silveira/ Soprano sax, flute: Paul Shapiro Trombone: Yohichi Murata/ Accordion: Toninho Ferragucci /Percussion: Joao Parahyba Drums: Bobby Previte/ Keyboards, bass: Peter Scherer/ Cello: Maxine Neuman Violin: Alexander Balanescu/ Violin: Claire Connors/ Guitar: Amadeo Pace Tracks 2, 4, 6, 9, 11 and 1 intro recorded July 11, 1994 at Auditorium Stravinsky by Weis Reire with Voyageur II Conductor, guitar: Seigen Ono/ Alto sax: Mane Silveira/ Soprano sax, tenor sax: Roy Nathanson Fluegelhorn, piano: Jun Miyake/ Trombone: Yohichi Murata/ Cello: Maxine Neuman Accordion: Toninho Ferragucci/ Percussion: Joao Parahyba/ Drums: Douglas Bown Contra bass: Marc Marder/ Guitar: Hiroki Miyano/ Dancer, voice: Ondina de Castilho Dancer, voice: Keiko Courdy/ Sound engineer: Takashi Shinozaki All compositions written and arranged by Seigen Ono except "Something to Hold On To" written by Seigen Ono and Arto Lindsay "Julia" written by Seigen Ono and Jill Jaffe Produced and mixed by Seigen Ono for Saidera Records Mastered by Ted Jansen at Sterling Sound, New York, September 1994 Art direction and design by Tsuguya Inoue for Beans Recorded live at the 27th and the 28th Montreux Jazz Festival Live recording coordination by Vicky Mixed at Hitokuchizaka Studios, Tokyo, August and September 1994 この10年間モントル-・ジャズ・フェスティバルでは、最終日の「ネバ-・エンディング・ナイト」を続けている。93年7月17日、モントル-に初めて演奏に来たオノセイゲン。彼がマイルス・デイビス・ホ-ルのステ-ジを降りたのは朝6時、(その年の)トリをつとめた。セイゲン・オノ・アンサンブルは、驚くばかりの多国籍ミュ-ジシャンと新鮮なアレンジ、そして多彩なリズムとその独創的なサウンドで観客全員を驚かせることになった。彼のショ-が終了すると、窓のカ-テンが開けられ観客はレマン湖の朝日を見た。それはマジカルな瞬間だった。27回のフェスティバルで初めて、 私は(ショ-が終了後)その場でひとりのア-ティストを翌年のストラヴィンスキ-・ホ-ルの大きなステ-ジへと招待した。そしてすべては順調に運び、今年7月11日夜、セイゲン・オノと彼の多国籍バンドがステ-ジに登場した。それはラロ・シフリン(スパイ大作戦のテ-マ等で有名なアルゼンチンの作曲家)とミュンヘン交響楽団にグラディ・テイト、レイ・ブラウン、スライド・ハンプトン、パキ-ト・ド・リベラ、ジョン・ファディスの後だった。この年、彼はステ-ジ上にフルサイズのブラジリアン・カフェを作リ、演奏が始まるとそこでふたりの女性が「カイピリ-ニャ」というブラジルのナショナル・ドリンクを作りはじめた。それはまずミュ-ジシャンに、明らかに熱狂は高まり、そして観客の何人かにもサ-ビスされ、ステ-ジに招かれダンスに加わる者もあった。2杯のカイピリ-ニャと彼の1時間の音楽の後、気がつくと私はステ-ジ上でひとりのブラジリアン・レディといっしょにタンゴを踊っていた。 セイゲン・オノの音楽の魅力は言葉では表わせない。「聴く」ことによってのみ触れることができる。独創的感触、マジカルな雰囲気、デリケ-トなメロディ-、ミュ-ジシャンの質、それらすべて、オノセイゲンによりジェントルに指揮されるすべてのプロジェクトは、記憶に残る夜を作りだした。 ークロウド・ノブス(モントル-・ジャズ・フェスティバル プロデュ-サ-&ディレクタ-)
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Bar del Mattatoio / Seigen Ono (SD1003)
¥3,300
SOLD OUT
Bar del Mattatoio / Seigen Ono 発売元:サイデラ・レコード 発売年:1994 TITLE: Bar del Mattatoio ARTIST: Seigen Ono ART DIRECTOR: Tsuguya Inoue (BEANS) MUSICIAN: Seigen Ono TRACK LIST: 01. Bar del Mattatoio 02. I Am a Good Fish 03. Monica Tornera Domenica Sera 04. Suzuki-Sensei-Sansei 05. Fernando de Noronha 06. I Do Love You a Little 07. Gol de Placa 08. Reached Moon Tower 09. Nick & Kiriko 10. Genova 11. It’s So Far to Go 12. Covenant of the Rainbow 13. Vida Boa Produced and mixed by Seigen Ono for Saidera Records Mastered by Greg Calbi at Masterdisk, New York, September 1994 Recorded and mixed between September 1988 and June 1994 at Master Sound Astria, Battery Studios, Sound On Sound, Sorcerer Sound (New York) Impressao Digital, Barra de Copacabana (Rio de Janeiro), Green Studio (Milan) Be Bop, Trans America (Sao Paulo), Onkio Haus, Saidera Studio (Tokyo) Studio Ferber, Studio Harryson (Paris) 「バ-・デル・マタトイオ(屠殺場酒場)」を聴くこと、それはユニ-クな体験だ。オノセイゲンはただちに私たちを人間的でまた地理的な風景の中へ運んでくれる。官能と甘さとメランコリ-のあふれる風景へ。生活の強烈な楽しさと、生活をうまくまとめていけないことがわかったときのあいまいな悲しみ、そのふたつのブレンド - - - ブラジル人ならたぶんわかるだろうが - - - がここでは稀にみる詩的な力で捉えられている。 フェリ-ニの映画にありそうなセンチメンタルなメロディ-は、聴かれるというより思い出される。このメロディ-は海から現れ、砂浜やアスファルトや歩道に広がる群衆を通り抜け、リオ・デ・ジャネイロの街のために太陽がもえている青空へと抜けてゆく。しかしここで大切なのはさまざまな声のサウンド、波、ここで述べたことから沸き上がってきた視覚的な印象ではない。フレ-ズやノイズはあたかも見えない映像でできた映画のサントラであるかのようには聞こえてこない。私たちを驚かせるのはサウンドのパワ-の理解である。 物売りの声、電話の会話、波の極めて微妙なミックスは完全にアコ-ディオン、サックス、ヴァイオリンの音色の選択に力を貸している。ひとつのテ-マが何度も繰り返され - - - キュ-バのボレロとブラジル北東部のトア-ダ(民謡)- - そのセンチメンタルな変奏はアルバム全体を通してちりばめられた甘いアイロニ-をかもしだす。そのために少しあとで、ゆかいなチュ-バがベ-スになって、おどけ者のヴァイオリンとふざけあうときに、私たちがただちにそのすべてが懐かしさ - - - 何に対する懐かしさなのかはわからないのだが - - - のフィルタ-を通して聞こえてくるように感じるのだ。 音楽とこうしたサウンドは世界や娯楽や音楽の概念を通して私たちのもとへやってくるのだ。音楽はつねに聞こえてくる構成物を越えたもの、ほかの場所にあるものなのだ。二-ノ・ロ-タや小津映画のサントラのことを考えればよい。そのあと、コンガ、ベ-ス、ファンキ-なホ-ンの曲では、ギタ-とサックスの即興が聞こえてくるのだが、ありきたりのジャズ・フュ-ジョンを聞いているような感じはしない。そうではなく、ジャズ・フェスティバルをやっている最中のヨ-ロッパの小さな町のホテルにいて、広場でやっているバンドが聞こえてくる、そんな自分を簡単に想像できるだろう。ヴァイオリンはただコメントと気持ちの喚起がここでは一番大事なことなんだと確認するにすぎない。 私たちにこのような印象を与えるのは単にミックスや演奏のせいではない。スタイルの「モンタ-ジュ」のテクニックが、時にたった一節の中にさえコントラストを与えるのだ。そして批判的な考えを生み出したり、実際には聞こえていないがそこに実在してもよいようなほかの音楽やサウンドへの記憶へと私たちを導いたりする。ほかの曲ではフランスの子どもたちの話声や歌声がノイズから立ち現れ音楽となる。そして優美なリズムとほぼメロディ-の話声が互いに絡み合ってひとつのメッセ-ジ(レコ-ドのすべての登場人物と妄想のメッセ-ジ)が生まれる。そのメッセンジャ-は子どもたちなのだ。たぶんもうひとつのメッセ-ジはタンゴにある。実はこれはサンバであり実はこれは私たちをあれやこれやの思いにいたらせる悲しみと幸せを運ぶ遊びなのだ。別の曲にあるバイ-アの街の通りのパ-カッションのサウンドは他の曲とは異なる。とても離れているのに、理性と純粋な心のまじりあった処理をされている。たぶんこの調和はこのアルバム全体を説明しているかもしれない。理性の洗練と心の純粋性。すべては - - - ブラジルがあふれているにもかかわらず- - - が日本のタッチだ。 シロフォン、ヴィブラフォンとピアノのコンビネ-ション、甘すぎるキャンディ-のように西洋的でもある旋律の合間に現れる東洋的な音程。無邪気なようにみえる知識。真実の無垢。不思議なしとやかさと不思議な大胆さ。「バ-・デル・マタトイオ」は独創的なオブジェだ。 94年10月、リオ・デ・ジャネイロ|カエタノ・ヴェロ-ゾ(和訳:細川周平)
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Olive Tree for Peace / Seigen Ono(OMCA1110)
¥3,143
SOLD OUT
Olive Tree for Peace / Seigen Ono(SACD Hybrid1枚組) TITLE: Olive Tree for Peace ARTIST: Seigen Ono ART DIRECTOR: Tsuguya Inoue (BEANS) MUSICIAN: Seigen Ono, Valerie Koehn, Carrie Cooper, Kyoko Kishikawa, Koji Abe, Cokky, Satoshi Ishikawa, Gennoshin Yasui, Issei Igarashi, Hanabi and Yuki Ono, RYEKA, Etsuko Tsunoda, Hiroko Takeuchi, Yayoi Yula, Silvia Vesco, Estelle Bauer, Hirofumi Mizuno, Neko Saito, Joao Parahyba, Toninho Ferragutti, Mane Silveira, Satoshi Ishikawa, Issei Igarashi, Het Dametje, Evelyne Bennu, Febian Reza Pane, Shinichi Sato, Nao Takeuchi, Hidenori Midorikawa, Tatsuo Nagami, Jia Pengfang, Hanatemari, Mikiko Goto, Emiko Shigeta, Naoko Goto, Kuniko Kato オノ セイゲン、 バレリー・ケイン 、キャリー・クーパー、岸川恭子、阿部浩二、Cokky、石川智、安井源之新、五十嵐一生、Hanabi and Yuki Ono、RYEKA、角田悦子、Hiroko Takeuchi、柚楽弥衣、シルヴィア・ヴェスコ、エステル・バウアー、水野 弘文、斎藤ネコ、ジョアン・パライーバ、トニーニョ・フェラグチ、マネ・シルヴェイラ、石川智、五十嵐一生、ヘット・ダメージェ、エヴリン・ベニュ、フェビアン・レザ・パネ、佐藤慎一、竹内直、緑川英徳、永見竜生、ジア・ペファン、花てまり、後藤幹子、後藤 直子、茂田恵美子、加藤訓子 TRACK LIST: 01. Olive Tree for Peace 02. Picnic A 03. Anchovy Pasta 04. Dragonfish 05. Morierimo 06. Nice to Sea 07. Maria Waltz 08. Malu 09. Nuit de la Danse 10. Bar del Mattatoio -Het Dametje version- 11. The Pink Room 2 12. Some Great Adventures 13. Tomorrow 11PM 14. Baci Paola 15. Maria Two 16. Maria One (SACD #17)Moere-Numa Winter 17. (SACD #18)Saidera Paradiso 18. (SACD #19)Toyo Valentine 19. (SACD #20)Picnic GL (SACD #21)Picnic A (SACD #22)Picnic HY Composed and Produced by Seigen Ono Mixed and Mastered by Seigen Ono at Saidera Mastering, Tokyo April 2008 to March 2009 except where noticed. Equipment: KORG MR-2000S (5.6MHz DSD), GML 8200 Parametric Equalizer, Sony SONOMA DSD Audio Work Station, Sony Sampling Digital Reverberator DRE-S777. DSD mixing and mastering. Convert to Aiff via KORG AudioGate(v.1.5) to Sonic Studio SoundBlade. Monitoring PMC MB1 with Sony TA-DA9100ES セイゲンは何人もいる。 /小沼 純一 セイゲンは何人もいる。 ここに書くのはそのなかのひとりについてだ。 だが、そのひとりのなかにもいろいろなセイゲンがちょっとずつ混じっている。 だからややこしい。 サウンド・エンジニアとしての、ミュージシャンとしての、 料理人としての、フレンドとしての、そして家庭人としてのセイゲン。 おもしろいのは、 『Olive Tree for Peace』というアルバムをはじめて聴いたとき、あたかもラジオのチャンネルを変えてゆくような多彩さを感じたことだ。 Aの局、Bの局、Cの局というふうに、実際には「曲」なんだけど、まるでラジオの局のように、違う。それも日本のじゃない、ヨーロッパの、さまざまな言葉が混線しているラジオの。ふと想いだしたのは、ヴィム・ヴェンダースの『リスボン物語』。くるまでドイツからポルトガルまで移動する、国境を越えていくあいだに ラジオはつけっぱなしで、どんどんかかる音楽や言葉が変わってくる。でも逆に、これはあくまで1枚のアルバムなんだ、 そう思いなおしたりもする。 だから、 あらためて「フォーム」を、メディアのかたちを考えあわせると、セイゲン自身が各曲をぱっと手品のように見せながら、姿を変える、かくれんぼをしているようである。 そう、 1曲1曲、セイゲンがやっていることはちがう。ギターをつまびいていることもあれば、ピアノを叩き(あるいは押し)、 プログラミングもすれば、曲を書いてアレンジをし、 あるいは何人ものメンバーにキューをだすことだってある。言い方を変えてみれば、 そう、 それぞれの曲にセイゲンはいて、 セイゲンたちがかくれんぼをして、 各曲のうちに「いる」、しっかりと目を、耳をそばだてているのである。 だから、 どこにセイゲンがいるか-----ちゃんと聴いて、こっちはあてなくちゃいけない。 ここでは何を弾いている? あそこでセイゲンは何をやってる? そんなおもしろみも、このアルバム、 三度、四度ととおすうちにおぼえるようになるのである。 これまでのセイゲンのアルバムでもそうなのだが、 何がいいと言って、 音楽が楽しい、音楽をやっているのが楽しくてしょうがない、 そのかんじだ。 それが伝わってくる。 ミュージシャンでありつつ、職業ミュージシャンじゃないと言い、 プロじゃないから、と謙遜するセイゲンは、 逆にプロじゃないがゆえの快楽を存分に味わっていて、 それゆえにこそプロじゃないことを宣言する。 ロラン・バルトが、「アマチュア」という言葉は愛するに由来して、 と書きつけるのとつうじる贅沢さが、 ブリコラージュ(=器用仕事)をする楽しみが、ここにある。 ところで、アルバム・タイトル。 オリーヴは平和の象徴として知られる。 正確には、オリーヴの枝をくわえたハトが、になろうか。 旧約聖書、大雨が世界をおおい、かのノアの方舟が浮く。 (セイゲンのアルバムに『forty days and forty nights』というのもあった) やっと陽が射すようになり、まずカラスを舟からはなすと、戻ってくる。 次にハトをはなすと、やはり、戻って来てしまう。  さらに、三度目、やはりハトをはなすと、今度はオリーヴの葉をくわえてくる。 四度目にもハトをはなしてみるが、今度は戻ってこない。 聖書以前にも、古代ギリシャにおいても、平和と無垢をこの植物は意味していた。 セイゲンは、きっと、こうした古代世界の象徴のみならず、 地中海沿岸で油といったら欠かすことのできないオリーヴをも想起していた、 していたにちがいない。 ひとが集まる場における飲むこと、食べること、 その潤滑剤としてのオリーヴ。 もちろんそこには言葉があり、会話があり、 さらに音楽がごくごく自然なものとしてわきおこる。 その場その場で、異なった料理があるように、 集まるひとが入れ替わって、音楽のスタイルも変わる。 それが、『Olive Tree for Peace』での、さまざまなミュージシャン、 ミュージシャンたちの友愛であり、 言葉、飲食、音楽が一同に会した、セイゲンの抱いている平和への志向だ。 セイゲンはこんなふうに言うのである-----オリーヴ・オイルとアンチョビ、ガーリックがどんなに大切か。 エコも大切だけど、音とか味とか、(心とかも)インヴィシブルな本質をシェアすることは 人にとって大切で、戦争なんかしてる場合じゃないんだ、と。 アルバム・タイトルにもとられている 《Olive Tree for Peace》が最初にスピーカーからひびいたとき、 そうか、こう来たか、と思わず笑みがこぼれてしまった。 Sony からリリースされた動き、ダンスをするスピーカー、Rolly を 10 台もセッティングして、 バレエを踊らせる、というプロジェクトをセイゲンは 08 年の夏前に集中してやっていたのだが、 その音楽がこれだった。 異なった色を発しながら、バレリーナのように動くタマゴ型の Rolly と 女声が反復的に重なり、厚みを持ってゆく、 エコーがかかって、リズムが生まれてくる-----そのさまを否応なしに想いおこしてしまう。 これはまあ、個人的なことなのだけれども、 あるいは《Picnic》、 子どもたちがうたうマイナーのメロディが、ふうっとメジャーに変わる、 しかもくりかえしていくうちに、その発音し、発声してゆく子たちのうきうきした感情が メロディの「はずれ」を生んでしまって、それゆえにかえってぐっとせまってくる音楽の力。 あるいは《Anchovy Pasta》の、左右のスピーカーから聞こえてくる イタリア語とフランス語の、パスタのレシピをただ読みあげているだけなのに「音楽」としてひびき。 あるいは、残響音がたっぷりひびく、ピアノによる、 静かな、アロワナが水中を所在なげに浮いている、 不思議な時間感覚の《Dragonfish》。 不器用にひびかないでもないアコースティック・ギターの、 きゅ、きゅ、っと左手が絃に、フレットにこすれ、 指が「そこ」にあることをひじょうに触覚的に感じさせられる《Morierimo》。 弦楽アンサンブルとアコーディオンが、異なった音色のなか、 すーっと単旋律からちょっと対位法的にからみあう《Maria Waltz》。 1曲1曲の、それぞれの聴きどころを記していったらきりがない。 大事なのは、こうしたすべてのどこかにセイゲンがいて、 如何に多様であろうとも、セイゲンの好みとセイゲンの世界観があり、 セイゲンが楽しみながら、かつ、ひとにも一緒に楽しんでもらえることを望み、 げんに多くのひとにはそれがうんうん、そうだよ、そうなんだよと肯定される、 そんな音楽世界がアルバムとして結実している、ということだ。 そう、その意味で、何とまあ、贅沢な、セイゲン自身が気をつかった、 つかってくれたアルバムであることか。 じゃ、あらためて、このアルバムにグラスをあげよう。 シェリー? それともワイン? グラッパはまだ早すぎる。 もっと聴きこんでからでなくちゃ。 コーヒーはといえば、朝までおあずけかな。 そこにまた夢は生まれる /青木和富 オノ セイゲンといつ出会ったのか思い出せない。そんなことどうでもいいのだが、いつの間にか、姿を 見かけるとやあやあと、話に花が咲く間柄になっていた。こないだばったり会ったのはブルーノート東京 のロビーで、会うなりソニー製ロボットRollyを取り出し、クロークのカウンターテーブルでデモをやって 見せてくれた。カウンター嬢と私は音に合わせてプログラムされダンスするその小さなロボットに魅せら れ、子供のように笑ってしまった。昨年モントルー・ジャズ・フェスティバルでこのRollyのショーをやっ て大好評だったというが、そうだろう、そうだろう。オノ セイゲンはいつだって楽しいことに夢中で、そ れを共有したい人間なのである。で、その別れ際、近々出すアルバムの文章を書いてくれる?と頼まれた。 それから約半年後、すっかり忘れていたが、突然電話がかかり、約束を思い出した。で、今、これを書 いている。オノ セイゲンはちゃらんぽらんな私と違って、コンピューターのような綿密な記憶、頭脳の持 ち主でもある。 オノ セイゲンに実際会ったのは、おそらく20年も前、川久保 玲のコム デ ギャルソンのショーのオリ ジナル音楽を担当し、それがCD化されたときだったろう。むろん、それ以前に録音エンジニアとして知 られていたから、もっと前に会っていたかもしれない。繰り返すがいつが最初かはどうでもいい。とにか くとても綺麗な録音をする若いエンジニアが、突然、ミュージシャンとして出現したことは衝撃だった。 しかもとんでもないミュージシャンたちを従えて...。一体どうなっているのか不思議だった。 それからいろんな場所でオノ セイゲンと会い、談笑を重ねていくうちに、この不思議な人間が少しづつ 分ってきた。演奏家と言っても、オノ セイゲンはさほど技量があるわけではない。ギターが彼のメインの 楽器だが、早弾きできるわけではないので、そこは勘弁と笑う。難しいアンサンブルもミュージシャンに お任せということもある。だから、プロの演奏家としての実力がないんじゃないかと疑われる。実際、ぼ くも最初はそんな誤解をしていたことを告白しておきたい。 ところが、あるとき、乱暴な言い方だけれども、こうした技術とか理論的なことは、実は音楽それ自体 とあんまり関係がないんじゃないかと気がついた。むしろ、理詰めで組み立てられ、また演奏された音楽 は、特定のフレームの中でしか生きることはできず、結局のところ閉塞した環境で格闘するしかない。む ろん、そうであっても素晴らしい音楽は誕生するが、それはフレームを飛び越える何か、常識を越える何 かを手にしたときだ。つまり何事かをアウトしなければ、袋に袋は破れない。 専門家は保守的だという言い方もできる。世界をどんどん極めていくと、その成果の中で人は世界を見 失うというパラドックスがおきる。一度世界を掴んでしまったら、人は容易にその手を放そうとはしない。 他者を排除し、その世界を守ろうとする。プロと言われる人々は、常にその危険を背負うが、しかし、こ うしたことに気づかずに、世界はもっと面白いと想像できなければ、結局のところ、本当のプロとは言え ないように思う。 ところがオノ セイゲンは、そうしたプロとはもっとも縁遠い音楽家なのだ。音響のエンジニアになる前 にバンドで演奏を楽しんでいた経験はあるということだが、その経験の先にプロの演奏家を目指すという ことはなかった。音楽は楽しい、それ以上でも以下でもなく、へんなこだわりを捨てられたところが、多 分、オノ セイゲンの不思議なところではないだろうか。つまりそれが、プロにも勝る音楽家との仕事を積 み重ねてきた根拠にもなっている。 実際、オノ セイゲンの音楽は、どれをとっても楽しい。一つ一つの音楽は、風景やスナップ写真のよう で、その写真をオノ セイゲンは膨大な数のコレクションにしている。しかもその写真は、アマチュアのよ うで、決してそうではない。オノ セイゲンを面白がる友人の一流の技術をもった演奏家が集まり、極上の 一枚一枚を仕上げる。さらに、これが大切なのだが、オノ セイゲンの美意識がしっかりしている。録音エ ンジニアの仕事でも、独特のトーンの美しい音像を創り上げるように、その音楽も像をしっかりと切り結 び、夢のように美しく仕上げている。そう、今、気づいたがオノ セイゲンの音楽のひとつひとつは、まる で夢の記録のようだと言ってみたい。多分それは、子供の頃から想像を楽しみ、見続けてきた世界が反映 されている。 シンプルなメロディーや音列、どこか記憶の中で楽しんだことのあるリズム。夢は繰り返される記憶の 中で育まれる。プロはありふれてつまらないと捨ててしまうか、磨きをかけようとこねくり回し輝きも消 してしまうパーツも、オノ セイゲンは、その輝きをそのままに、ちょっとした(けど、大切な)化粧を施 し提示する。不思議な夢を見させてくれるこの世界の奇跡をそっくりそのまま放り投げるようにして...。  「オリーブ・トゥリー・フォー・ピース」というアルバム・タイトルは、そのままそのオノ セイゲンの 夢の世界を象徴している。地中海沿岸に繰り広がる様々な人々の物語、そして、その街や田舎の楽しい人々 の生活。平和とは、その当たり前の日々の時間の中にあるじゃないかとオノ セイゲンは言いたいのだ。戦 争は、どこを切り取ってもつまらない。これは当たり前のことじゃないかと言いたいのだ。その当たり前 の暮らしの時間を音楽が切り取り、夢のような世界と巡りあう。笑顔が自然にこぼれ落ちる。 一枚一枚の写真をつなぐストーリーはない。断片の連続。そこにまた夢は生まれる。ストーリーは戦争 を紡ぎ出すものかもしれないとふと思う。しかし、時間は流れる。その流れはオノ セイゲンの夢にあり、 そして、なだらかな記憶の時間の中で、人々の笑い声だけが聞こえてくる。懐かしい風景が行き来する音 楽だが、具体的な場所を示すものは何もない。そこは宮崎駿のアニメのように架空の街である。面白いこ とにヨーロッパで演奏すると、同じようにどこか見知らぬ他国の懐かしい風景を思い出すという。 このアルバムの中には、素晴らしい音楽の瞬間がいくつもある。中でも素晴らしいのは、子供の歌だろ う。コーラスを外れて歌い続ける子供がいる。楽しいから歌い続けるのだ。そう、そのあどけないその歌 声の向こうにある無垢な夢に驚かされるのだ。その子供は、多分、オノ セイゲンの自画像になっている。
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Maria and Maria
¥3,143
SOLD OUT
P.Code : OMCA10749 TITLE: Maria and Maria ARTIST: Seigen Ono ART DIRECTOR: Tsuguya Inoue (BEANS) MUSICIAN: Performed by Seigen Ono in collaboration with Peter Scherer, John Zorn, Marc Ribot, Joey Baron Romero Lubambo, Jill Jaffe, Maxine Neuman and Jane Scarpantoni TRACK LIST: 01. Dragonfish 02. Flying Fish Wedding 03. Maria(8) 04. Maria(6) 05. Maria was sweet and gentle 06. I think you better go home 07. Stasimo 08. I think you are cruel 09. Who is she? 10. Anchovy Pasta 11. To you? No to me 12. Picnic 13. First Song Composed and produced by Seigen Ono Except "Stasimo" composed and co-produced by Peter Scherer Produced by Seigen Ono Mixed and Mastered by Seigen Ono at Saidera Mastering, Tokyo July - August 2007 Additional recording at Saidera Mastering, July 2007 Engineered by Tom Lazarus Recorded LIVE direct to DSD at Clinton Recording Studios, New York City, August 30, 31 and September 1, 2000 Some time ago (was it 2000?) I first heard some early mixes/edits of "Maria and Maria", a work in progress by Seigen Ono. It was thrilling moment for me, but right away I had many more questions than there were answers.I was immediately convinced by the immersive and accessible surround sound space. This sense of a space was so real ‒ the localization of the musicians so clear ‒ these crystal-clear sounds were suspended and supported by a finely-textured haze of a reverb the likes of which I'd not experienced before. I found I was not asking the tired old questions about technology...I was following a musical dialog crafted so artfully in a strange world that was at once a fantasy and yet, now, a reality. Seigen's techniques were carefully explained to me, but descriptions helped little to understand where this came from. Clearly this was a work born of neither a slavish devotion to obscure technologies, nor off-repeated mundane musical forms. Spirits were alive and dancing, moving through the room...this was real music. This work, recorded with DSD technology, was truly new work, not just recording of rehashes of the music of long-dead Western Europeans. And the essence of the this experience is the full sensual assault of a Performance. Real musicians, real writing...sensitive, responsive supervision. This was not something pieced together with tweezers, using autotune and tempo maps. Now, 7 year later, I understand that the work is (finally!) done. Since then I've borrowed many of Seigen's techniques and made them my own. I have especially concentrated on the idea of the integrity of the whole recording as performance. I've not yet found the appropriate context with which to implement one of Seigen's best ideas, which is to introduce reverberation directly into the recording space. And in that same time we have been witness as the "modern" record business has shuddered and faltered, imploded and then crumbled; today's many little music businesses have unrecognizable forms and structures. Clearly, there is more music being made than ever before in the history of man. And so much of it is...well, not very good. This album demonstrates to us that surround recording is able to reproduce not only a more dimensional space, but also something emotional and tactile in that moment ‒ and to transcend time and location. Buenos Aires, August 2007 George Massenburg 2000年の秋だったか『マリア・アンド・マリア/オノセイゲン』の制作過程の音を聞く機会があり、それは実にスリリングな瞬間で、私はすぐにこのサラウンド空間に没頭しました。スペース感覚はとてもリアルで、繊細に織り込まれたリバーブとミュージシャンのローカリゼーションは、かつて経験したことないほど「クリスタルクリア」で、す。ファンタジーの奇妙な世界の中で巧みに創られた幻想的な音楽の物語に引き込まれました。それはここでは現実なのです。 彼は、技術的なことを丁寧に説明してくれましたので、私はこのレコーディング手法を理解しました。明確なことは、献身的にこの仕事が成しとげられたということです。スピリッ卜が生きていて、音楽として踊り、動く。これはDSDにより収録された本当に新しい手法の作品です。繊細で、敏感で、統率された本物のミュージシャンと楽曲による官能的なパフォーマンスを捉えることができたこと、これが本質です。過去の普通の録音方法とか、オートチューンやテンポマップで貼り合わせの音楽とは大違い。7年後の今、ついにこのアルバムが完成しました!この間に彼のテクニックの多くを私自身のものとして使用してきました。とりわけ録音全体を完全なパフォーマンスとして捉えることに集中しています。彼の画期的なアイディアのひとつである録音スペース自体に直接リバーブを取り入れる手法はこれからやります。 この何年かで「現代の」レコード・ビジネスはボロボロに崩れてしまった。私たちはその証人です。代わって多くの、小さな音楽ビジネスは、世間で目立たない構造です。明らかなことは、今は「かつてない量」の音楽が作られていますが、残念なことにそのほとんどはそれほど良くないのです。このアルバムは、サラウンド・レコーディングでは、空間の広がりだけでなく、エモーショナルで触れることができそうなものまで、その瞬間に再現できることを見せました。それは時空を超えることができるのです。 ー2007年8月、ブエノスアイレス、ジョージ・マッセンバーグ ようやく上がったこのアドヴァンスCDを聴きながら、今、ニューヨークでの想い出をゆっくりとときほぐしている。スタジオのモニター・スピーカーから流れ出てくる生々しい音、ピーター・シェラーの誠実な人柄、ジョン・ゾーンの高笑い、セイゲンのキビキビした動き、そして最後の夜、セントラル・ステイションの地下のレストランでみんなで食べた生牡蠣の昧…。そう、昨年8月、僕はこのアルバム『Maria and Maria~』の制作現場に立ち合うという非常な幸運を得た。それは三重の幸運でもあった。 一つ目はもちろん、オノセイゲンのニュー・アルバムということ。ニつ目は、ジョン・ゾーン他ニューヨーク・ダウンタウン・シーンの実力者たちのスタジオでの演奏を目の前で体験できたこと。そして三つ目は、これが極めて特殊でハイブロウな録音システムによる作品であるということ。こういうスーパー・ラッキーな体験は、そうそうできるもんじゃない。では、三つの幸運な体験の中身について、簡単に説明していこう。 まずオノセイゲンの新作ということに関してだが、この録音の半年近く前、実は僕はセイゲンのもう一つのアルバムの録音に立ち合っている。いや、立ち合ったというよりは単に楽しんだといった方が正確か。ライヴ・アルバムだから。2000年3月12日にブルーノート東京で行われ、後日『Seigen Ono Ensemble at the Blue Note Tokyo』としてリリースされたセイゲン・オノ・アンサンブルによるたった一夜だけのライヴに接して改めて思ったことは、オノセイゲンという音楽家が、その場その場のヴィヴィッドな「気」の生成と流れを何よりも大切にする人だということだった。「何よりも新鮮さが大事。それがなくなったら音楽はおしまい。良質な音楽というのは、一番いい緊張と一番いいエキサイトと一番いいリラックスが同時に起こらなくてはいけないと僕は思っている」というセイゲンの発言は、振り返れば、そのライヴ盤だけでなく、彼のすべての作品にあてはまる。もちろん、ニューヨークでの本作の録音現場でも、その姿勢は終始一貫していた。セイゲンはスタジオ内でどんどん譜面を手直ししてゆくし、ほとんどのトラックがライヴ一発録りに近い形でスピーディにこなされてゆく。ミュージシャンたちの発する音の一つ一つがヴァイブレイションとなって絡まり合い、オーガニックな音楽へと生成してゆく様は、実にエロティックであった。それは、セイゲン・マジックとでも呼ぶべきものかもしれない。 二つ目の参加メンバーについて。僕は普段からニューヨーク・ダウンタウン・シーンの音楽にはとりわけ深い関心があり、中でもジョン・ゾーンに関しては、これまでリリースされた膨大な数の作品のほぼすべてを聴いてきた。だから、今回の参加ミュージシャンの陣容を知って興奮せずにはおれなかった。 ジョン・ゾーン(サックス) を筆頭に、ピーター・シエラー(キーボード) 、ジョーイ・バロン(ドラムス) 、マーク・リボー(ギター) 、ホメロ・ルバンボ(ガット・ギター) 、ジエーン・スカルパントーニ(チェロ) 、ジル・ジャッフェ(ヴィオラ、ヴァイオリン) 、マキシーン・ノイマン(チェロ) という錚々たるメンバー。ピーター・シエラーは、スイスのプログレ・バンド、アイランドのメンバーを経てニューヨークに渡り、アート・リンゼイとのアンピシャス・ラヴアーズで、多くの秀作を送り出した名うてのアヴァンギャルド・プレイヤー、ということなど今更言うまでもないか。ジョーイ・バロンは最近はジョン・ゾーンのジューイッシュ・ジャズ・クァルテツト〈マサダ〉のメンバーとしても活躍している。マーク・リボーは偽キューバ人プロジェクトの評判も上々。ホメロ・ルバンボはボサ・ノヴァからアヴァンギャルドまで何でもこなすブラジル人。ジェーン・スカルパントーニ以下の3人の女性は、ラウンジ・リザーズ周りでの活動で古くから知られてきた。全員が長年にわたってニューヨーク・ダウンタウンのアヴアンギャルド・コミュニティの第一線で活躍するヴェテランばかりだ。80年代半ばからこのシーンと密な関係を保ってきたセイゲンならではの人選である。こうしたミュージシャンたちによるスタジオ・セッションを目の前で見れる機会なんでめったにないだろう。 三日間そばで見た印象はというと、シエラーは寡黙な紳士、バロンは陽気な兄貴、リボーは研究熱心な職人、ゾーンは自由奔放なやんちゃ坊主といったところか。そして全員、実に素晴らしい集中力の持ち主ばかりだ。ゾーンなどは、自分の主宰するツァディック・レーベルの作品の録音では、スタジオ代を少しでも安く上げるために絶対と言っていいほど一発で決める(つまり、その前段階の練習を十分にやっておく) らしいが、そんな日頃の鍛錬ぶりが、この時の録音でも遺憾なく発揮されていたように思う。 そして三つ目、特殊な録音システムについて。そう、本アルバムの最大のポイン卜はここにある。本作は、セイゲンが現在熱心に取り組んでいる“究極のオーディオ・フォーマット"スーパーオーディオCD(SACD)としての自身の初スタジオ録音アルバムとして制作されたものだが、その録音は、1ビット方式のDSD(ダイレクト・ストリーム・デジタル)レコーダーによるマルチチャンネル・サラウンドで行われており、しかも演奏の際、ソニーが開発したサンプリング・リヴァーブの響きをスタジオ全体に付加しながら(つまりプレイヤーは実際にリヴァーヴ音を立体的に聴きながら演奏) 、録音するという、未だかつて誰もやったことのない前代未聞のシステムに挑んだものだった。演奏者にとっては、教会の中で全員で生楽器のライヴ一発録りをするようなものである。だから余計に、真剣勝負の緊張感に包まれ、セイゲンの重視する「気」がスタジオ中に充満するわけだ。僕はコントロール・ルームの四方に設置された5本のモニター・スピーカーの真中でずっと聴いていたのだが、その空気の震えの繊細さといったら、まさに未知との遭遇という感じであった。透明な音の一つ一つが無限の深みと柔らかさに溢れており、あたかも深海や宇宙を漂っているかのような陶酔的快感に包まれる。膨大な数の音の粒子が鼓膜を震わせるのだが、何時間聴いていてもまったく疲れないのだ。この温かさ、やさしさ、軽やかさこそが、本作の醍醐味だろう。 ちなみに、録音エンジニアのトム・ラザルスは、最近ではヨーヨー・マの作品を手掛けるなど、クラシック界では引っ張りだこになっている売れっ子だが、元々はオーネット・コールマンの「Virgin Beauty」とかラウンジ・リザース関連の作品で名をよげた人だ。生音にとりわけ強い彼は、このプロジェクトにうってつけだったはずだ。 また、セイゲンのSACDプロジェクトを協賛しているソニーの技術陣の真筆なサポートも見逃せないだろう。スタジオでも数人のスタッフが付きっきりでケアにあたっていた。本作のような画期的な実験も、こうした協力態勢があって初めて実現したわけで、オーディオ技術の進歩(それはつまり、ソフトの質的向上にも直結する) のためにも、ソニーの太っ腹には今後も期待したいところだ。 当然、参加メンバーたちにとっても、この体験は貴重だったようで、終了後に各々が興味深い感想を語っていた。「まるで音楽の中にいるような感じがするね。音楽と向かい合っているのではなく、夢を見ている時のように自分自身が音楽の中に入っているような響きがするんだ」とはマーク・リボー。あるいはジョーイ・バロンは「かつてジョン・ケイジの友人でもある環境音楽家の鈴木昭夫が、自身の使うパーカッションの自然なリヴァーブ効果について語っていたことを思い出したよ。このシステム(DSD) ではリヴァーブだけではなく、高品質な自然な音が再現されるところが凄いね」。 そしてもう一人、より的確で、専門的なコメン卜をしてくれたのは、ジョージ・マッセンバーグ。リンダ・ロンシュタットなどの作品で有名な、ハードにも精通した、エンジニア出身の大御所プロデューサーである。「これはまるでアナログのような音がする。今までのCDのようにフォーマットに限定されていない音がするというか。サウンド・イメージも素晴らしいし、精密で、分離も距離感もそこにいるようによくわかる。私はDSD についてもう一度考え直さなければならなくなりました。こんなにいいサラウンドを今まで聞いたことはありません。目の前のスピーカーが見えなくなってしまいました」。 アナログの現実感、肉体感と、デジタルの透明感の理想的統合。僕なりの言い方をすればそうなる。これは、ハイブリッドCD、つまりサラウンド及び2チャンネルステレオのSACD と、普通のCDの3 パターンが1 枚の中に入った仕様でリリースされるようだが、僕のように普通のCDプレイヤーで聴いてもはっきりと音質の凄さがわかるはずだ。 録音システムや音質のことばかり書いてしまったが、実際、この驚くべき音(サウンド)の感触こそが、まずはそのまま本アルバムの音楽(ミュージック)の醍醐味であり神髄である。収められた魅惑的な13 曲のこと細かな様相、そしてそこに込められたセイゲンのポエジーについては、各々で確認し、楽しんでいただきたい。 ー2001年6月15日 松山晋也 【追記】 上記の文章は、本作が2001年に初めてリリースされた時に書いたライナーである。今回、セイゲン自身により満足いくまでリミックス/リマスタリングが施され、価格も下げて改めて発売されることになったので、セイゲンのサイデラ・マスタリング・スタジオに赴いてその音を確認したのだが、またまた驚いてしまった。あの時、完壁だと思った音が、しかし確かに変わっているのだ。現実以上の現実というか、リアルを通り超したリアルというか…どこかへ連れ去られてしまうようで、ふと恐ろしくなる瞬間がここにはある。音響作業よの細かい説明は僕にはできないが、五感で味わう音とでもいうか、ここにある音には、匂いや色や肌触りまでも感じてしまうのだ。これこそ、音楽の、そして録音芸術の底知れぬ奥深さである。 なお、この新版では(7)を除く全曲の作曲者であるセイゲンにより、(1)(2)(10)(12)以外は完成バージョンとして曲名も変わり、また(3)(4)(6)(10)(11)(12)ではセイゲン自身のキーボードやギターなどでダビングが施されている。それらも含め、以前出た盤とじっくりと聴き比べていただきたい。 ー2007年8月19日 松山晋也 Some time ago (was it 2000?) I first heard some early mixes/edits of "Maria and Maria", a work in progress by Seigen Ono. It was thrilling moment for me, but right away I had many more questions than there were answers. I was immediately convinced by the immersive and accessible surround sound space. This sense of a space was so real ‒ the localization of the musicians so clear ‒ these crystal-clear sounds were suspended and supported by a finely-textured haze of a reverb the likes of which I'd not experienced before. I found I was not asking the tired old questions about technology...I was following a musicaldialog crafted so artfully in a strange world that was at once a fantasy and yet, now, a reality. Seigen's techniques were carefully explained to me, but descriptions helped little to understand where this came from. Clearly thiswas a workborn ofneither a slavishdevotion to obscure technologies, nor off-repeated mundane musical forms. Spirits were alive and dancing, moving through the room...this was real music. This work, recorded with DSD technology, was truly new work, not just recording of rehashes of the music of long-deadWestern Europeans. And the essence of the this experience is the full sensual assault of a Performance. Real musicians, real writing...sensitive, responsive supervision. This was not something pieced together with tweezers, using autotune and tempo maps. Now, 7 year later, I understand that the work is (finally!) done. Since then I've borrowed many of Seigen's techniques and made them my own. I have especially concentrated on the idea of the integrity of the whole recording as performance. I've not yet found the appropriate context with which to implement one of Seigen's best ideas, which is to introduce reverberation directly into the recording space. And in that same time we have been witness as the "modern" record business has shuddered and faltered, imploded and then crumbled; today's many little music businesses have unrecognizable forms and structures. Clearly, there is more music being made than ever before in the history of man. And so much of it is...well, not very good. This album demonstrates to us that surround recording is able to reproduce not only a more dimensional space, but also something emotional and tactile in that moment ‒ and to transcend time and location. ーBuenos Aires, August 2007|George Massenburg
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FOUR JAPAN / LYNX (SD1030)
¥2,619
SOLD OUT
FOUR JAPAN / LYNX 発売元:サイデラ・レコード 発売日:2013.1.29 品番:SD-1030 仕様:1 CD 価格:¥2,571(税込) TITLE: FOUR JAPAN~四本の日本~ ARTIST: Flute Ensemble LYNX MUSICIAN: 小池智子 TOMOKO KOIKE (Flute I) 郡律子 RITSUKO KORI (Flute II) 佐藤麻美 MAMI SATO (Alto Flute) 松崎麻衣子 MAIKO MATSUZAKI (Bass Flute) TRACK LIST: 01. さくら (日本古謡) 02. 八木節 (民謡) 03. 夏の思い出 (中田喜直) 04. 虫の声 (文部省唱歌) 05. ちいさい秋みつけた (中田喜直) 06. 春の海 (宮城道雄) 07. ふるさと (文部省唱歌) 08. 翼をください (村井邦彦) 09. 「想い出は銀の笛」 (三浦真理)より エメラルドグリーンの風 10. 「想い出は銀の笛」 (三浦真理)より 真紅のルビー 11. 「想い出は銀の笛」 (三浦真理)より ブラック・インベンション 12. 「想い出は銀の笛」 (三浦真理)より 紫の薔薇 13. 「想い出は銀の笛」 (三浦真理)より ブルー・パステル 14. Stand Alone~NHKドラマ 「坂の上の雲」主題歌 (久石譲) Produced by Seigen Ono Recorded, mixed and mastered by Seigen Ono at Saidera Mastering, Tokyo 2012 Equipment: 192KHz 24Bit Used 3 x Sony Sampling Reverb DRE-S777
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BACH ~FUGAの技法~ / LYNX (SD1031)
¥2,619
SOLD OUT
SD-1031 BACH ~FUGAの技法~ / LYNX 発売元:サイデラ・レコード 発売日:2013.4.13 仕様:1 CD 価格:¥2,571(税込) TITLE: FUGA~バッハ フーガの技法~ ARTIST: LYNX ART DIRECTOR: Tsuguya Inoue(BEANS) MUSICIAN: 小池智子 TOMOKO KOIKE (Flute I) 郡律子 RITSUKO KORI (Flute II) 佐藤麻美 MAMI SATO (Alto Flute) 松崎麻衣子 MAIKO MATSUZAKI (Bass Flute) TRACK LIST: 01. Contrapunctus 1 02. Contrapunctus 2 03. Contrapunctus 3 04. Contrapunctus 4 05. Contrapunctus 5 06. Contrapunctus 6 in Stylo Francese フランス様式によるフーガ 07. Contrapunctus 7 per Augment et Diminut 拡大縮小フーガ 08. Contrapunctus 8 a 3 3つの主題による3声のフーガ 09. Contrapunctus 9 alla Duodecima 2つの主題によるフーガ 10. Conttapunctus 10 alla Decima 新主題によるフーガ 11. Contrapunctus 11 a 4 3つの主題によるフーガ 12. Contrapunctus inversus 12a forma recta (正像) 13. Contrapunctus inversus 12b forma inversa (鏡像) 14. Contrapunctus inversus 13a forma recta (正像) 15. Contrapunctus inversus 13b forma inversa (鏡像) 16. 3つの主題による未完のフーガ 17. コラール「汝の御座の前に我進み出で」BWV668 18.「ゴッセルツハウゼン聖マリア受胎告知教会」の鐘の音 Produced by Seigen Ono Recorded,Mixed and Mastered by Seigen Ono Recorded at Gosseltshausener Kirche Mariae Heimsuchung (Germany) Mixed and Mastered at Saidera Mastering, Tokyo (Japan) Recorded direct to 5.6 MHzDSD multj.track (KORG MR..2000S X.5 u.n[tes). DPAmicrophones, Grace MB01 No artificial Reverberation added.
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Esquina de SP / Wilma de Oliveira (SD-1027H)
¥3,300
SOLD OUT
SD-1027H Esquina de SP / Wilma de Oliveira 発売元:サイデラ・レコード 発売日:2004.6.17 品番:SD-1027H 仕様:Hybrid SACD TITLE: Esquina de SP ARTIST: Wilma de Oliveira MUSICIAN: Vocal: Wilma de Oliveira Guitar and chorus: Ricardo Sagioratto Timba: João Parahyba TRACK LIST: 01. Brasil Pandeiro 02. Elae Carioca 03. Doralice 04. Ronda 05. Sambade Uma Nota Só 06. Izaura 07. Maria Maria 08. Berimbau 09. Romaria 10. Amor I love you 11. Agua de beber 12. Girl from Ipanema 13. Coisa Feita 14. Influência do Jazz 15. Volare 16. Samba do Avião 17. Preta Porte de Tafeta 18. A Primeira Vista Recorded LIVE at Praça Onze, Tokyo November18, 2003 Recorded, mixed and mastered by Seigen Ono
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La Movida / Seigen Ono (SD1007-9)
¥6,600
SOLD OUT
SD-1007〜9 La Movida / Seigen Ono(CD3枚組) 発売元:サイデラ・レコード 発売日:1997.10.7 品番:SD1007-9 仕様:3CD TITLE: La movida ARTIST: Seigen Ono ART DIRECTOR: Tsuguya Inoue(BEANS) DISC-A: 01. White Tango 02. Escalier De Mer 03. King's Funeral 04. White Coral 05. Oui, C'est Si Bon 06. Trapeze 07. Under The Sea 08. Peacock Jump 09. Time Passed 10. Affliction 11. Old Woman's Garden 12. Tarantella 13. White Coral 14. Pessoa Quase Certa 15. South Pacific 16. I Need 10 DISC-B: 01. La Movida 02. Monica Tornera Dominica Sera 03. South Pacific 04. Enishie 05. Malu 06. Covenant Of The Rainbow 07. The Green Chinese Table 08. Bar Del Mattatoio 09. I Do Love You A Little 10. Nick & Kiriko 11. Fernando De Noronha 12. Kodai Tenmondai DISC-C: 01. You Are Here 02. Experiences And Memories 03. You Are Here, What Is Happening With Us? 04. Heat Island Tokyo 05. Cheap Kiss You Can Buy 06. Angel's Ladder 07. Heat Island Tokyo, But I Felt Fear So Much Of That Time 08. You Are Here Existing For Me In A Very Big Way 09. Experiences And Memories That I Will Cherish 10. Heat Island Tokyo, And Guilt 11. You Are Here, Nothing But Sadness And Pain 12. Aqua "LA MOVIDA" とはスペイン語で、「moving」「movement」。サーカスからアンビエントまで。 A-1; 1997年秋冬のコム デ ギャルソンのプレゼンテーションでのフィナーレ曲、モナコ王立モンテカルロ・バレエ団も使用。 A-2~13; フィリップ・デュクフレ(フランスの演出家・振付家、冬のアルベール・オリンピックのファンタジーな演出で世界に名をしられた)とのミュージカル「DORA」のCD化。 B-1~11; イタリア南部の町、バリにおけるタイム・ゾーンズ・フェスティバルでのウィズ・ストリングスでのコンサート。同フェスでは、デヴィッド・シルビアン、マイケル・ノイマン、ノスラット・ファティ・アリハン、カエタノ・ヴェローゾらが出演。エスニック、エクスペリメンタル、現代音楽のフェスティバルとして要注目、エンリオ・モリコーネ主催。バリはニーノ・ロータが音楽学校で教えていた町として有名。LIVE recorded at “Time Zones "95, Sulla via delle musiche possibili", October 1995, Bari, Italy B-5; フィンランドのポリ・ジャズ・フェスティバルでのセイゲン・オノ・カルテット。LIVE recorded direct to DAT at “30th Pori Jazz Festival” July 1995, Finland B-12; サンパウロでの吉増剛造氏のポエトリーリーディング at MIS, November 1992, Sao Paulo, Brazil C-1~11; NHKドラマ「熱の島で」(芸術祭参加作品)。 C-12; ドイツ・ライプチヒでのライヴ。五十嵐一生とのデュオ。 MUSICIAN: Seigen Ono: Charango on A-3, 14, 16, B-1, 2 / Guitar on A-4, 15, B-3, 5, 12 / Electric Guitar and Sampler on C-12 Joao Parahyba: Percussion on B-2~11 Toninho Ferragutti: Accordion on B-2~11 Mane Silveira: Alto Sax on B-2~11 Marco Mancini: Tenor Sax on B-12 Gozo Yoshimasu: Poetry Reading on B-12 Issei Igarashi: Trumpet on A-15, B-4, C-2, 3, 5, 7, 9, 10 / Electric Trumpet on C- 12 Nao Takeuchi: Bass Clarinet on C-3~5, 11 Keiichiro Shibuya: Prepared Piano on C-1, 2, 6~8, 10 Marco Bosco: Percussion on A-15, C-1~5, 7~11 Masashi Togame: Clarinet on A-1, 2, 5~8, 10~12 / Bass Clarinet on C-1, 3, 5, 7~10 Masataka Matsumoto: Tuba on A-1, 5~12, C-3~ 6, 9, 11/ Euphonium on A-2 Hideaki Yamaoka: Accordion on A-1, 2, 5~12 Motoyoshi Furuya: Trumpet on A-1, 2, 5~12 Mariko Okamoto: Piano on A-2, 7, 12 / Percussion on A-1, 5, 6, 8 Eugenio Dale: Vocal and Guitar on A-14 Chikara Tsuzuki: Harmonica on A-14 Nahame Menesello Casseb: Drums on A-15 Febian Reza Pane: Piano on A-15 Shinichi Sato: Electric Bass on A-15 Yoshiko Kaneko: Violin on A-3, 4, 13 Yuka Matsunuma: Viola on A-1, 3, 4, 13 Den: Cavaquinho on A-16 Koji Abe: Guitar on A-16 Kyoko Katsunuma: Vocal on A-16 Estelle Bauer: Voice on A-16 Time Zones Ensemble on B-4, 6~11 Violin: Flavio Naddonni, Tommaso Lagattolla, Giuseppe de Crescenzo, Domeno Strada, Viola: Francesco Capuano, Stefania Stassi, Contra Bass: Francesco Barile, Cello: Maria Teresa Bari, Mauro Gentile, Mario Petrosillo, Elia Ranieri, Piano: Fiorella Sassanelli, Harp: Zaira Antonacci, Director: Bepi Speranza Composed and produced by Seigen Ono Recorded and mixed by Akira Fukuda All compositions written, arranged and produced by Seigen Ono, except lyrics for "Pessoa Quase Certa" by Arto Lindsay and lyrics for "Kodai Tenmondai" by Gozo Yoshimasu. This album is dedicated to Keiko Courdy. Art direction, design and album title by Tsuguya Inoue for Beans. Photography by Seigen Ono except portrait by Juan Esteves. Mixed and mastered by Seigen Ono at Saidera Mastering, Tokyo, July to October 1997. Entire album mixed and mastered in 24-bit process with YAMAHA O2R V.2 A-1, 3, 4, 13, 16 recorded at Saidera Aoyama Studio, October 1996, Tokyo A-2, 5~12 recorded at Hitokuchizaka Studios, October 1996, Tokyo by Yasuo Morimoto A-14 recorded at Hitokuchizaka Studios, February 1995, Tokyo for International Musicians’ Fund for the Great Hanshin Earthquake M7.205:46 January 17, 1995 A-15 recorded at Toshiba Studio, May 1995, Tokyo by Yasuo Morimoto B-1~4, 6~11 recorded at “Time Zones "95, Sulla via delle musiche possibili", October 1995, Bari, Italy B-5 recorded direct to DAT at “30th Pori Jazz Festival” July 1995, Finland by Gary F. Baldassari B-12 recorded direct to DAT at MIS, November 1992, Sao Paulo, Brazil C-1~11 recorded at NHK 506 studio, July 1997, Tokyo C-12 recorded at “Klanglandschaften, Festival fuer Improvisation und Experimentelle Musik Leipzig”, November 1996, Germany
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Forest and Beach / Seigen Ono (SD1003-4H)
¥6,600
SOLD OUT
SD1003〜4H Forest and Beach / Seigen Ono(SACD Hybrid2枚組) 発売元:サイデラ・レコード 発売日:2004.1.25 品番:SD1003-4H 仕様:2 Hybrid Disc (CD+SACD / 2ch & 5.0ch Multi) TITLE: Forest and Beach ARTIST: Seigen Ono ART DIRECTOR: Tsuguya Inoue (BEANS) MUSICIAN: DISC1 [The Forest] : 01. Vida Boa 02. Bar del Mattatoio 03. Covenant of the Rainbow 04. I Do Love You a Little 05. Suzuki-Sensei-Sansei 06. Gol de Placa (Copa 94) 07. I Am a Good Fish 08. Nick & Kiriko 09. Reached Moon Tower 10. Fernando de Noronha 11. Monica Tornera Domenica Sera 12. Genova 13. It's So Far to Go DISC 2 [The beach] : 01. Bar del Mattatoio 02. Something to Hold On To 03. I Do Love You a Little 04. Malu 05. Vida Boa 06. Nick & Kiriko 07. Enishie 08. It's Denise 09. I Am a Good Fish 10. The Green Chinese Table 11. Julia All compositions written and produced by Seigen Ono Location Recorded on Genex GX-8500 DSD, mixed onto Sonoma by Seigen Ono and Tetsuo Kojima(Sony) Mixed and Mastered at Saidera Mastering
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Seigen Ono Septet 2003 Live / Seigen Ono Septet (SD-1025H)
¥3,300
SOLD OUT
SD-1025H Seigen Ono Septet 2003 Live / Seigen Ono Septet(SACD Hybrid1枚組) 発売元:サイデラ・レコード 発売日:2003.8.10 品番:SD-1025H 仕様:Hybrid SACD TITLE: Seigen Ono Septet 2003 Live ARTIST: Seigen Ono ART DIRECTOR: Tsuguya Inoue (BEANS) MUSICIAN: Seigen Ono (Electric Guitar) Hidenori Midorikawa (Alto Saxophone) Hiroki Miyano (Acoustic Guitar) Febian Reza Pane (Piano) Satoshi Ishikawa (Drums) Shinichi Sato (Contra Bass) Tetsuya Ochiai (Electric Violin) TRACK LIST: 01. Malu 02. Bar Del Mattatoio 03. Some Great Adventure 04. Fish Ladder 05. The Green Chinese Table 06. Enishie 07. Maria Ten 08. She Is She 09. Julia Two 10. Covenant Of The Rainbow All compositions written and produced by Seigen Ono Recorded live at the Blue Note Tokyo on January 26, 2003 Mixed and Mastered by Seigen Ono at Saidera Mastering Recorded by Kenjiro Motoki (Blue Note Tokyo) and Masato Morisaki Recorded live, direct to DS-D98, mixed onto Sonoma Ed Meitner LAB., DPA microphones, GML HRT-9100, Grace 801, Fostex NF1A-SDM, Sony Sampling Reverb DRE-S777, YAMAHA SREV1 and 02R96
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Dragonfish Live / Seigen Ono Quintet (OMCA-1089)
¥3,143
SOLD OUT
OMCA-1089 Dragonfish Live / Seigen Ono Quintet(SACD Hybrid1枚組) 発売元:サイデラ・レコード 発売日:2008.6.18 品番:OMCA-1089 仕様: 1 Hybrid Disc (CD+SACD / 2ch & 5.1ch Multi) TITLE: DRAGONFISH LIVE ARTIST: Seigen Ono Quintet ART DIRECTOR: Tsuguya Inoue (BEANS) MUSICIAN: オノ セイゲン、五十嵐一生、マルコ・ボスコ、石川智、柚楽弥衣、渋谷慶一郎 Seigen Ono: Electric Guitar and Charango Issei Igarashi: Electric Trumpet Marco Bosco: Percussion Satoshi Ishikawa: Percussion Yayoi Yula: Voice Keiichiro Shibuya: Keyboards TRACK LIST: 01. Beach one 02. Morierimo 03. Dragonfish 04. Rumi-chan 05. Monica-chan 06. The school of slow fish 07. Ono-chan 08. Can I talk more about the Mars? 09. It’s Denise 10. The fish eat fish 11. Beach two Written and Produced by Seigen Ono Except "Ono-chan" composed by Marco Bosco Recorded live at Spiral Garden, Aoyama, Tokyo September 7 and 10, 1998 Mixed and mastered by Seigen Ono at Saidera Mastering, Tokyo March and April, 2008 Original LIVE recorded on to a Sony PCM-800 with Studer D-19 MicHA and AD, 8track 48kHz16bit up convert to 96kHz24bit to ProtoolsHD Used 3 X Sony Sampling Reverb DRE-S777, then convert PCM to Sony SONOMA DSD Audio Work Station via Prism Sound ADA-8(AES/DSD).SACD Multi-ch for 5.1surround(DSD mixing), CD layer mixed for headphone monitering. カテドラルから零れ出た、ドラゴンフィッシュの夢 /佐藤英輔 カテドラル……教会の大聖堂。オノセイゲンは、“力テドラル状”という言い方をしたのだった。 青山スパイラル・ビル1階、スパイラル・ガーデンのカフェ・スペースの奥にあるステージ部分となる円形のところを。そこは、カフェ横にある通路から2階のフロアまで、円形のスペースをなぞるように螺旋状の通路が取り囲んでいる。 なるほど、なんとなくカテドラル状。スパイラル・ビル自体が青山通りに面していながら、その喧騒からオアシスのように離れた感覚を持つ建物であったりもする。ぼくはあの辺りで人と会うなら、同ビルを待ち合わせの場所に指定する。というのはともかく、確かにその奥に位置する円形スペースはポっと浮いたような感覚を有し、またどこか祭祀的な色彩を感じさせる空間となっている。そして、公演当日にそこに行くと、ぼくはそうかと領いた。もう少なくない客が、オノセイゲンの珍しい日本での公演(そのことについては後述します)を見に集まっていたのだが、そのオーディエンスのいる位置が見事に散っていたから。 ステージ上にはミュージシャンが等距離に向かい合うように機材が置かれ、その周り(のステージ上)にはすでに観客が座っている。また、それだけではなく、ステージを取り囲む螺旋状の通路にも人は思うまま立ち、通路の奥にいる人は当然2階部分からステージを見下ろす感じとなる。360度、観客席。もちろん、ステージ前方に広がるカフェの椅子席でゆったりと出演者の登場を待つ人達もいる。 なぜ、客とミュージシャンの立つ場所は分けられていなければならないのか。もっと送り手と受け手の自由な位置関係があってもいいのではないのか。その光景は、そうしたセイゲンの意思をきっぱりと伝えるものであるはずである。そして、それはセイゲンたちミュージシャン聞の自由な関係/距離感を示すものでもあったのだが……。 その“カテドラル"、実はずっと青山在住でもあるセイゲンにとって、わりと好きな空間だったのだそうだ。彼は自分の事務所のスタッフとそこで何かやってもいいネと軽い会話を交わしたこともあったという。そしたら不思議なもの、突然ですが空いてしまった日がありますからここで何かやりませんかと、スパイラル側からタイミング良く話が舞いこんだ。必然性がある、というのはそういうことなのだ。それが、98年8月下旬のこと。彼はそのとき仕事で公演予定日(9月7目と10日)ぎりぎりの9月5日までスペインに滞在していた。そのため、スタッフとEメールのやりとりをしながら、『SEIGEN ONO PRESENTS DRAGONFISH LIVE』は急逮実現に向かってカタチになっていったという。熱意さえあれば、時間的な問題などふっとばせるのである。くどいようだが、必然性のある場合には……。 ちなみに、ドラゴンフィッシュとはアロワナのことで非常に高価な魚(中国では幸運を呼ぶ魚)の名前である。セイゲンは青山にある自らのサイデラ・マスタリングを拠点に音楽制作からサイデラ・レコードの運営まで精力的な活動をしているわけだが、ドラゴンフィッシュはその活動の底に流れている“豊かさ"や“自由さ”をアイデンテフイファイする言葉であると考えていいだろう。 よし、スパイラルの円形スペースでライヴ・パフォーマンスをやってみよう。そう決まってからは早かった。 セイゲンは1年ほど前からライヴ・パフォーマンスについて、あるアイデアを持っていた。まず、カルテット基調の新しい編成でやってみたい、ということ。実はセイゲンはカルテット編成(4人)が好きである。彼はかつて3人のサンパウ口在住のブラジル人プレイヤーたち(アルト・サックス、パーカッション、アコーディオン)とカルテットを組んでいたことがあった。それは彼がブラジルに頻繁に通いだした90年代前半の数年間のことで、ライヴお披露目の場はいつもヨーロッパに限られたものの、そのカルテットの表現は88年から94年の聞に録られたマテリアルをまとめた『パー・デル・マタトイオ(屠殺場酒場)』(オリジナル・ライナー・ノーツはなんと力エターノ・ヴェローゾだ!(SD-1003)に一部収録されている。また有名なスイスのジャズ・フェスでは同カルテットが14人編成に増強されてライヴ収録(『モントルー93/94』SD-1004)された。さらには、98年リリースの3枚組大作『ラ・モヴィダ』(SD-1007〜9)のDisc-Bには95年7月フィンランドのポリ・ジャズ、フェスティヴァルでのカルテット演奏や、同年10月のイタリア・タイムゾーンズ・フェスティヴァルでのカルテットにストリングス・オーケストラを加えた形で行われた演奏も収めれている。なお、そのときのカルテットの一員であるサックス奏者のロベルト・シオンとアコーディンオン奏者のトニーニヨ・フェラグチのデュオ・アルバム『オフェレンダ』(SD-1010)をセイゲンはプロデュースし、自らのサイデラ・レコードから送りだしている。 そんな経験もあったし、あまり時間もない。ならば、スパイラル・ガーデンでのライヴは、本人のなかでコントロールしやすいカルテットの演奏陣にヴォーカリストを加えたクインテットの編成で行くこととしよう。彼はそう決めた。 そこで集められたのは、次のような人達である。 ------- ・五十嵐一生(エレクトリック・トランペット) 日本ジャズ界で知らない人はいないと言っても過言ではないだろう、精鋭トランペッタ一。五十嵐のジャズ仲間は、彼がセイゲンと一緒にやっているのを不思議がっているそうな。セイゲンはトイズ・ファクトリー/ディープ・ブルーから出ている五十嵐の『トウキョウ・ムーン』(TFCC-88407)をプロデュースしていたりもし、二人はお互いを知り尽くした間柄。ましさく阿畔の呼吸と言える協調関係が両者の聞にはある。 ・マルコ・ボスコ(パーカッション) やはりセイゲン・セッション常連の一人。太鼓の勉強のためフ、ラジルからやってきてこちらで、結婚してずっと日本に住んでいる。ブラジル音楽に精通しているが、ブラジル人らしからぬ(?)生真面目な一面を持つ感覚派プレイヤ一。今回は別にフ、ラジル色の濃いものをやるつもりはなかったが、どこかにブラジル的なグルーヴが欲しかったために呼んだという。 ・石川智(パーカッション) 芸大出だが、音楽のほうではなく、陶芸の専攻とか。パゴージに触発された日本の若手サンパ・グループ、パランサのメンバーである。セイゲンは彼らのリオで録られた初リーダー作『フエイジョーアーダ・コン・スシ』(ラティーナ LACD1001)のマスタリングを担当している。そのセイゲンに言わせれば、彼はいい意味で自分のスタイルしか出来ない。それがあまりにおいしいものであり、だからこそ誘ったとのこと。 ・渋谷慶一郎(キーボード) 芸大作曲科出身の(当時)新進、今回の顔触れのなかでも一番若いのが彼である。本業はピアニストではなく 作曲家。しかし、だからこそ面白いものが弾ける場合もある。彼は『ラ・モヴィダ』の Disc-C で、美しいプリペアド・ピアノを弾いていたりもする。セイゲンは何よりも彼の積極性を買っているとのこと。優れた音楽性を持っているのは当たり前のこととして、その先に何が必要とされるか。その大きな一つがセイゲンに言わせれば積極性であり、なぜならそれはいろんな人とのコミュニケーションを助け、ひいてはそれは様々な人と重なるチャンスに繋がっていくからだという。そんなポジティヴな態度を持つ彼に、今回セイゲンは足かせを与えた。パーソナルで、はキーボードとなっているが、ピアノ系音色が必要な [2] 以外、セイゲンは彼にクラヴィア社の“ノードリード2"というヴァーチャル・アナログのシンセサイザーを弾かせているのだ。それは4音、もしくは8音しか出ず、しかも茫洋とした音しか出ないかなりコントロールが難しい楽器なのだそう。ここで聞かれる様々な浮遊する音は、そのノードリード2によるものだ。 ・柚楽弥衣(ヴォー力ル) 今回の彼女の起用もまた、“必然"であった。セイゲンは彼女のことを3年前から知っている。彼女が歌っているテープを聞いて、その声のキャラクターと器楽的な歌い方がいいナと頭のなかに残っていたのだそう。だが、それっきりになっていた。ところが、今回のライヴをやる1週間前に偶然連絡があって、今回のライヴにぴったりの存在であるということで加えることになったのだ。で、実際、ライヴにおいて彼女は大活躍、ある意味、彼女の声が今回のパフォーマンスの表情を決めているところがあったりもする。 ボスコと石川、二人のパーカッション奏者が参加しているが、それは同所でのライヴは7目の昼下がりと10日のタベの2回行われており、彼らは日替わりで入ったからだ。7日が石川で、10日のほうはボスコが叩いている。参加者それぞれとセイゲンの付き合いはもちろんあるものの、彼らが一緒にやるのは初めてのこと。だが、リハーサルは一切せず、まったく白紙の段階でみんな一緒にステージに上がることをセイゲンは望んだ。サウンド・チェックもなし、やる曲に関してCD音源があるものは事前に渡しもしたが、楽譜は当日に渡しているという。まあ、それもほとんどコードとメロディしか記されていない単純なものだったというが。 「デュオならともかく、3人以上で演奏するときには何か決め事が必要になる。楽譜にはこうなったらこう行くみたいな構造が書いてあるだけ。ユニゾンとか合わせるところは必ず合図するから、あとはお客さんの反応も見ながら自由にやってと皆には伝えた。ドラマーのカウントで全員一緒にボンとスタートする曲なんてないから、順番に重なりあってし、くみたいな感じかな。何より大切なことは、その場に存在するエネルギーや気を感じとりながら、お互いが敏感に反応しあっていくこと……。弥衣ちゃんはちょっとリハやりたそうだったけど、彼女は音さえ与えれば 自然に声が出せる人なので全然心配していなかった。リハーサルは時間がないこともあったけど、今回の設定ではやりたくなかった。だって、お互いの手の内が見えたら、新鮮さがなくなっちゃうでしょ」 そんなセイゲンの発言に現れているように、今回のライヴはできるだけ即興的に、各人の技量/感性を突き詰める方向でなされた。そして、それにプラスして彼はもう一つ画策したことがある。それは、インプロヴィゼーションを求めつつ、アンピ工ントな音/空間をきっちり作りだそうということだった。 「それは会場の力テドラル的なイメージから来たことでもあったんだけど、アンビエントなものにしたいと思った。ホワーンとした長いエコーのなかで、みんな好きなことをやる。そしてそれらは隙聞を作りだし、そこからまた別な広がりが生まれていく……みたいな。リヴァーヴとディレイのなかで、静と動がずっと繰り返されるようなものを狙った」 そうした意向にしたがい、実際のライヴ・パフォーマンスにおいては、メインのPAスピーカーが通常の客席側たるカフェの方を向かずにステージ内側のほうに向けられていた。 「丸いステージ上が一番大きな音量を持ち、カフェのほうにその音が零れていくのを狙った。スピーカー(PA)には指向性があるけど、生の楽器はスピーカーのような指向性はないんだ。実際の楽器音は一方向に広がっていくのではない。あのカテドラル状の空間が一つの楽器になって、そこから生まれる音が全体を包み込むように広がっていくのが気持ちいいんじゃないかと思った。それが、アンビエントって意味でもあるかな」 そんな意図のもと、鋭意繰り広げられたライヴをまとめたものが、この『ドラゴンフィッシュライヴ』である。なお、できるだけ決め事を排して臨んだ実演とそのレコーデイングであったが、その一方で収録後のミキシングとマスタリングはかなり周到に行ったそうである。また、今回(08年)の再リリースに際し、SACDマルチチャンネル(5.1サラウンド)とSACD2チャンネル、さらにヘッドフォンで聞く事を前提としたCD2チャンネルという、3ウェイによる(それ、まったく初めてのことではないか)ハイブリッド商品化がなされている。当然それにあたり、セイゲンは周到に 再ミキシング/サラウンド・サウンド化を行っている。もちろん、新たな音などをオリジナルのライヴ演奏に加えることはしていない。 「SACDのハイブリッド盤って3種類のミックスを入れることが可能。5.1chサラウンドはこれこそがあのときの空間に近いという再現がなされている。また、SACDステレオではアナログ・テープにミックスしたものを通常のスピー力ーで聞くために仕上げている。そして、最近は携帯型オーディオ=ヘッドフォンで聞く人が多いわけで、今回の新装CD用ミックスでは昔からあるパイノーラルにある最新技術を応用してヘッドフォンでも立体的に聞こえるミキシングをしてみた」 本作に収められた曲は次のとおり。 01. Beach One ライヴ・パフォーマンスが始まる前に会場に流されていた波の音(『海の目、海の風』SD-2003/4)を再構築したもの。もとの素材は「1988年1月、渡辺貞夫さんの『エリス』のレコーデイングで初めてリオに行ったとき、今思えばかなり危険な週末のコパカバーナ・ビーチで炎天下のもと3時間も、クラシック録音用のショップスのマイクとDATで収録した」とのこと。 02. Morierimo 実際のライヴがスタート。セイゲンのエレクトリック・ギターの“たゆとう"調べに、ヴォイス、エレクトリック・トランペット、パーカッションの断片が寄ったり、散ったり。もともとは『アンチョビ・パスタ』(SD-2002)に収録されていた曲。鹿島建設のTV-CF曲<森編>に使われていた曲でもある。この曲は、[1]に重なるように始められるが、実はこの設定にセイゲンは関与していない。本当は演奏が始まるすぐ前にCDを止める段取りだったのだが、止まらなかったので、そのテンポに合わせるようにライヴを始めたのだそう。臨機応変、結果オーライである。 03. Dragonfish 98年春から99年いっぱいにかけてサイデラ・レコードは<SD-2000シリーズ>というCDシリーズを月刊誌のように毎回読み物も添付してリリースしていたが、その1号である『ドラゴンフィッシュ』(SD-2001)に収録されていたタイトル・トラック。記憶の底にある甘美な記憶、胸騒ぎを覚えさせるような不思議な疼きを、一つひとつ手繰り寄せていくような曲調を持つ。まさに、セイゲンのメロディ・メイ力ーとしての才を伝える名曲だろう。オリジナルではセイゲンが訥々と爪弾くピアノの音だけでなりたっていた曲で、鹿島建設のCF<海編>に使われたもの。セイゲンはライヴ前日に渋谷慶一郎に電話し「この曲をおさらいしておいて」と指示、やはりライヴでやりたいと感じた曲だそうである。 04. Rumi-chan 青山にある人気へア・サロン「エイト・アンド・ハーフ」のマネージャーをしているルミちゃんにプレゼントした曲。ちょっとボサっぽいリズムを持つ曲で、このライヴ、のための書き下ろし曲だ。 05. Monica-chan オノ セイゲンが最初にレコーデイング契約を結んだレコード会社がヴァージンUKだったわけだが、この曲はそのとき(89年)に逆輸入でライセンスされたヴァージン・ジャパンから出したシングル曲『モニ力・トルネラ・ドミニ力・セーラ』のチャランゴによるテーマ部分を引き出し、即興の素材として用いたもの。ちなみに、NYで録音されたそのオリジナル・ヴァージョンを今聞くと、結構アイリッシュ・トラッド的な色彩も持つ事に驚かされる。ところで、当時なせシシングルが切られたのかと不思議に思う人がいるかもしれないが、それはその曲がヴァージン・グループ総帥、実業家・冒険家のリチャード・ブランソン氏が出演のニッ力・ウ井スキーの“THE BLEND"というお酒のTV-CFに使われたためだ。 06. Theschool of slow fish セイゲンの曲には魚にちなんだタイトルが多い。「アンチョビ・パスタ」「アイ・アム・ア・グッド・フィッシュ」「サンマ・サンバ」。本人も魚が好き。 07. Ono-chan これは、マルコ・ボスコによるカリンパのソ口。ゆえに、これのみ作曲者のクレジットはボスコとなっている(他はもちろんセイゲンの作曲) 08. Can[talkmoreabouttheMars? マルコ・ボスコのピリンパウとセイゲ、ンのディレイ・マシンによるギターのホールド音、渋谷のノードリード2の音が中心になったインプロヴィゼーション部分から始まり、幻想的に流れていく曲。 09. It's Denise これは『ネコノトピア・ネコノマニア』が初出の曲で、『モントルー93/94』にも収録。今回が3度目のレコーデイングとなる。 10. The fish eat fish インプロヴィゼ-ション主体で流れていく曲。3曲目とこの曲だけが7目に録られた曲で、他は10日に録音されたものである。なお、7日の目には同じ曲をやったりもしたが、3曲しか演奏していない。 11. Beach Two 会場で使用したビーチの音が、ボーナス・トラックとして収められる。 仕上がりはみなさんが聞いているとおり。これだけ鮮やかに即興しつつ、アンビエントな、漂う音楽もそうないのではないのか。その総体は、まさしくオノセイゲン100%というものになっている。 「リハなしの一発ライブCDがここまでいい感じに仕上がるとは思わなかった。五十嵐がクオリティ高いのは当り前として、そこに弥衣ちゃんのエネルギーと渋谷の張り切りがあり、ボスコのナチュラルさや石川の個性がうまく重なり、望外の仕上がりを示していると思う。きっと、フィールドの異なるミュージシャンをぶつける試みが良かったんじゃないかな。そして、約束事はしてもリハーサルをしなかったこと……それが集中力を生んだし、新鮮さにも繋がっているよね。ライヴで何が起こるかなんか分かってしまったら、そこで音楽は死んでしまう部分があると思う。そしたらお客さんもつまらないだろうし、お客さんをハラハラさせるには自分たちもハラハラしないと。そうしたものが、このライヴ盤にはうまく出ている」 ところで、実はここに収められたライヴ演奏は、なんとセイゲンにとって大々的に日本でやる初めてのライヴなのである! あれほどヨーロッパでは引く手あまたで、数々の(しかもいろいろな設定/顔触れによる)ライヴをやっているというのに。この後、2000年3月に彼は同じ南青山にあるブルーノート東京での9人編成によるパフォーマンスを鋭意行っており、その模様は『at the Blue Note Tokyo』(OMCA-1075)として商品化されている。まずはじめに、通常のライヴの場とは少し違った会場ありき。そして、そこから出てきた <アンビエントなるもの>というディレクション。また、初顔合わせの人選や、ノー・リハーサルという即興性やフレッシュネスを堅持しようとする態度……。それらは、不可分なものとして結びつきながら、ここに聞かれる音に結晶した。そして、それを根底で支えているのは、自由に自分の音を追い求めたいというオノセイゲンの音楽家としてのまっとうなプライドで、あり、豊かな価値観や人生観である。そんなことも、このライヴ録音作品はしっかりと認識させる。 聖なる響きを司る即興詩人 /松山晋也(音楽評論家) 98年9月に青山のスパイラル・カフェの一角で行われたこのライヴ、残念ながら僕は観ていない。なのに、今、実際にその場に居合わせたような気分になっている。いや、気分といった暖昧なものではなく、観客やパフオーマーたちの様子など、その時の現場の風景やざわめきや匂いが実体験として鮮明によみがえってしまうのだ。実際には体験していないにもかかわらず。 スパイラル・カフェは普段からよく行く馴染みのスペースだったから、というわけじゃない。このCDに刻まれた音があまりにも生々しく、同時に夢想的でもあるからだ。 現実にあった出来事をいつか夢に見たものと同じだと感じたり、夢に出てきたことを実際に体験したことのように勘違いしてしまう、つまり夢と現実の境界が溶けて混同してしまうことが僕にはたまにあるのだが、ちょうどこのCDの音楽もそんな感じなのだ。たゆたう音響は現実と空想を自由に往還し、僕を陶酔の旅に連れ出す。 次々と甘美なメロディを紡ぎだしてゆくセイゲンのギター。どんな局面においてもオリジナルなトーンでアンサンブゾレを豊かに膨らませてゆく五十嵐一生のトランペット。センスのいい味付けでリスナーのイマジネイションを一層広げてくれるマルコ・ボスコと石川智のパーカッション。ノードリード2なる珍しいシンセサイザーも駆使してアンサンプルの浮遊力を格段に高めてくれる渋谷慶一郎のキーボード。そして、パイーアの海の神イエマンジャのごとく、天空から縦横にミステリアスな風を吹き込む柚楽弥衣のヴォイス。 リハーサルはもちろんのこと、事前の打ち合わせなどもほとんどゼ口の状態で、全員がその場の気を読みながら自在に感応しあうことから生まれた、恐ろしいほど透明でセンシティヴな音の連なり。どこを切っても、ひとつひとつの音に自由で自律的な呼吸がある。音楽表現だけにとどまらず生き方そのものにおいても、予期せぬ出来事、新鮮な出会いを何よりも重視するセイゲンだからこそ創り出せたマジカルな音響空間だ。 プレイヤー各人の感性の赴くままに任せて集団即興的に遊泳し、しかも全体のアンビエンスで世界観を語るというセイゲンの制作姿勢は、基本的には80年代から一貫していたが、演奏空間そのものも楽器のひとつと考えて、トータルな音の響きをより深く厳しく探求してゆく手法が実質的に始まったのは、ここからではなかったか。先ごろリミックスで再発された『アット・ザ・ブルーノート・トウキョウ』や『マリア・アンド・マリア』、あるいは『SEIGEN ONO SEPTET 2003 LIVE』などの後続作品を聴くと、改めて本作の重要さに気づかされる。そういう意味でも、今回のリミックス、再発の意義は大きいだろう。 とことん研ぎ澄まされた、それでいて艶かしい響き。その瞬間の美をとらえるセイゲンの即興詩人として才能が、 ここでは一段とまぶしく見える。 ———————————— 関連NEWS オノセイゲン演出・音楽によるバレエ「LepetitballetdesRolly」は、7月18-19日のスイス、モントルー・ジャズ・フェスティバルの特設ミニステージで初演されます。世界初。ソニーのサウンドエンターテインメントプレイヤー『Rolly』を10〜20使用したバレエ。 音楽が、音の発されるところから切り離されたのが一世紀ちょっと前。いま、音楽はそこからさらにはなれて、持ち運び自由なだけでなく、光を伴って、かわいらしく、動きます。バレリーナが群舞をするとき、同時に音楽も演奏したら、どうだろう。しかも、各人はしっかり自分に振り付けられた動きを守りつつ、音も同様に、それぞれのパートを奏でるとしたら。動く、コンパクトなステレオたる口ーリーが、まさにそれを実現する。どれだっておなじ形態、個々にはっきりしたキャラクターがあるわけじゃない。でも、それが一斉に動きながら音を発し、バレエに、音楽に、なる。マシンでありながらマシンを忘れさせる、文字どおりの、動きと音楽のアンサンブルが、「バレエ」としてたちあがる。 (小沼純一) 詳しくはここをクリック→Le petit ballet des Rolly
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at the Blue Note Tokyo / Seigen Ono Ensemble (OMCA-1075 )
¥3,143
SOLD OUT
at the Blue Note Tokyo / Seigen Ono Ensemble 発売元:サイデラ・レコード 発売日:2007.9.19 品番:OMCA1075 仕様:1 Hybrid Disc (CD+SACD / 2ch & 5.1ch Multi) TITLE: at the Blue Note Tokyo ARTIST: Seigen Ono Ensemble ART DIRECTOR: Akio Kita MUSICIAN: Seigen Ono (Electric Guitar/Charango) Jun Miyake (Electric Piano/Pianica) Yoichi Murata (Trombone) Nao Takeuchi (Tenor Sax) Hidenori Midorikawa (Alto Sax) Issei Igarashi (Trumpet) Tomo Yamaguchi (Percussion) Shinichi Sato (Electric Bass) Satoru Wono (Turn Table/Sampler/Keyboards) And also special stage appearance by Kyoko Enami (Reading on track 3) Yayoi Yula (Voices on track 7, 8 and 10) Satoshi Ishikawa (Pandeiro on track 5) Cokky (Tantan on track 5) Den (Cavaquinho on track 5) オノ セイゲン、三宅純、村田陽一、竹内直 緑川英徳、五十嵐一生、山口とも 佐藤 慎一、ヲノ サトル、江波杏子 柚楽弥衣、石川智、Den and Cokky TRACK LIST: 01. She is She 02. Hanabi 03. Anchovy Pasta 04. Kind of Red and White 05. But it's True 06. Shadows of Charango 07. Yulayula 2 08. Picnic 09. White Tango 10. Nuite de la Danse Live recorded at the Blue Note Tokyo, 12 March, 2000
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NekonoTopia NekonoMania
¥3,240
SOLD OUT
発売元:サイデラ・レコード 発売日:1990 品番: 仕様:1CD 価格:¥3,240(税込) TITLE: NekonoTopia NekonoMania ARTIST: Seigen Ono MUSICIAN: JOHN ZORN, SEIGEN ONO, HIROKI MIYANO, TOMOHIRO YAHIRO, EVAN LURIE, ERIK SANKO, JILL JAFFE, MAXINE NEUMAN TRACK LIST: 01. A PERSON AND THE PHOTOGRAPHY 02. AN APPLE IN THE FREEZER 03. ENISHIE 04. NekonoTopia NekonoMania 05. MY FIRST WISH 06. It's DENISE 07. A PERSON AND THE PHOTOGRAPHY 08. 1989 09. I THINK OF YOU 10. PLANADOR 11. CARAMBA 12. BERLINER NÄCHTE part-1 13. BERLINER NÄCHTE part-2 14. BERLINER NÄCHTE part-3 15. BERLINER NÄCHTE part-4 16. I THINK OF YOU Written and Produced by SEIGEN ONO Recorded by YASUO MORIMOTO Except [6][9][16] Recorded by YOSHIKAZU SASAHARA at SAIDERA studios, Toquio, November and Decomber 1989 Recorded by DAVE DARLLINGTON and SEIGEN ONO at QUAD, New York City, December 1988, Assisted by MICHAEL REITTER [10][12][13][14][15] Recorded by SEIGEN ONO [12][13][14][15] Recorded at GREEN studio, Milan, September 1988 Assisted by RUGGERO DIMICCOLI and DARIO BONTEMPI Mastered by YUKA KOIZUMI at ONKIO Haus, Tokyo
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forty days and forty nights (KTCR-1487)
¥3,000
SOLD OUT
TITLE: forty days and forty nights ARTIST: Seigen Ono TRACK LIST: 01. FORTY DAYS AND FORTY NIGHTS 02. RAIN RAIN RAIN 03. WATERS OF THE FLOOD 04. ENTER THE ARK 05. NOAH’S ARK 06. THE FIRST WEATHER FORECAST 07. CRIMINAL INVESTIGATION 08. GREED AND VIOLENCE 09. NOAH’S ARK 10. COVENANT OF THE RAINBOW 発売元:ユニバーサル・ミュージック 発売日:1998.7.1 品番:KTCR-1487 仕様:CD 生産終了・在庫なし
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BOX Saidera Paradiso SD-2000 20CD BOX (SD-2000BOX)
¥44,000
SOLD OUT
SD-2000 BOX Saidera Paradiso SD-2000 20CD BOX(CD20枚組) TITLE: Saidera Paradiso ARTIST: Seigen Ono 発売元:サイデラ・レコード 発売日:2001.4.8 品番:SD-2000BOX 仕様:20CD + 48Pブックレット 定価:¥44,000(税込) ブラジル人現代美術アーティスト、大岩オスカール幸男によるイラストレーションと全20枚のボックスセット。全48ページのブックレットには下記コントリビューターにエッセイ、小論文、インタビュー、雑文、等各々好きなように書いていただきました。 Contributers: 中原 仁、玖保 キリコ、細川 周平、佐藤 英輔、をだ 晶房、カエタノ・ヴェロ-ゾ、茅野 裕城子、高見 一樹、渋谷 慶一郎、藤原 隆、三宅 純 、ヲノ サトル、ATSUSHI SASAKI (HEADZ)、村田 裕子、舘形 比呂一、大岩 オスカール幸男、稲岡 邦弥、松山 晋也、内田 繁、都築 響一、幹子 (花てまり)、山田 朋実 (タワーレコード渋谷店)、クロウド・ノブス (モントル-・ジャズ・フェスティバル・プロデュ-サ-)、國崎 晋 (サウンド&レコーディング・マガジン編集長) 、菅付 雅信 (コンポジット編集長) Musician: Hidenori Midorikawa, Vinicius Cantuaria, Peter Scherer, Joey Baron, John Zorn, Marc Ribot, Romero Lubambo, Jill Jaffe, Maxine Neuman, Jane Scarpantoni ,Marty Ehrlich, Issei Igarashi, Yoichi Murata, Nao Takeuchi, Jun Miyake, Toyono, Yayoi Yula, Carrie Cooper, Valerie Koehn, Marco Bosco, Silvia Vesco, Estelle Bauer, Keiichiro Shibuya, Mikiko Goto, Emiko Shigeta, Naoko Goto, Koji Abe, Cokky, Satoshi Ishikawa, Gennoshin Yasui, Evelyne Bennu, Oh Akioka, Shinichi Sato, Masashi Togame, Yoshiaki Ochi, Yoshihisa Ochi, Hiroki Miyano, Tomohiro Yahiro, Rie Akagi, Todd Garfinkel, Joao Parahyba, Toninho Ferragutti, Mane Silveira, Satoshi Ishikawa, Cokky, Tatsuo NagamiJia Pengfang, Tomo Yamaguch, Satoru Wono, Kyoko Enami, Mane Silveira, Paul Shapiro, Gen Ittetsu, Hiroki Kashiwagi, Trinidad & Tobago pan ensemble, Joao Parahyba, Bobby Previte, Alexander Balanescu, Amadeo Pace, Neko Saito, Hirofumi Mizuno 曲目リスト SD-2001|Dragonfish (total: 57'10) 01. Dragonfish (4'52) 02. Pearl Harbor (18'30) 03. Aqua (33'30) SD-2002|Anchovy Pasta (total: 29'41) 01. Anchovy Pasta (3'21) 02. Morierimo (3'24) 03. Memories (4'35) 04. I'm hungry (7'38) 05. Moere-Numa Winter (5'19) 06. Nice (2'44) 07. Next issue preview (2'04) SD-2003|I went to Rio de Janeiro (total: 78'16) Location recording at Rio de Janeiro, Brasil SD-2004|Then I went to Nice (total: 78'16) Location recording at Nice, France SD-2005|DRAGONFISH LIVE (total: 57'10) 01. Morierimo (7'16) 02. Dragonfish (6'15) 03. Rumi-chan (8'50) 04. Monica-chan (8'50) 05. Ono-chan (2'52) Composed by Marco Bosco 06. Quelle aventure! (14'35) 07. It's Denise (6'53) 08. TOUT VA BIEN? (10'55) SD-2006|The Garden of Eden (total: 55'59) 01. The Garden of Eden (10'16) 02. Once, there was a forest (15'58) 03. Elves and White Horse (17'18) 04. Think about the other side of the earth (12'11) SD-2007|Saidera Paradiso (total: 12' 29) 01. Toyo Valentine (1'49) 02. Saidera Paradiso (5'06) 03. A Flower (3'13) 04. Picnic (2'20) SD-2008|YAKUSHIMA (total: 55'30) 01. Olive Tree (for Kosovo, dedicated to Peace) (4'14) 02. August 5th (2'07) 03. Yakushima (31'08) 04. The Pink Room (6'28) 05. Baci Paola (3'59) 06. Olive Tree (alt. Mix) (7'30) SD-2009|PIANO TUNING (total: 59'25) SD-2010|KIND OF RED & WHITE (total: 39'04) 01. Kind of Red & White (4'22) 02. Bar del Mattatoio -Het Dametje version (3'04) 03. Who is She? Me? -Mute Trumpet version (4'06) 04. It's Him (3'26) 05. #1 Demo Tape (1'18) 06. #2 Yakitori (1'05) 07. #3 Namorada (1'59) 08. 99/00 (3'29) 09. Who is She? Me? -Open Trumpet version (3'30) SD-2011|Jean Baptiste Streicher 1853 (total: 59'33) 01. Forester in Hodaka Reverb (7'19) 02. I am thinking about you (4'35) 03. She is She (6'43) 04. Afora (6'43) 05. August 5th (2'36) 06. -15. Streicher piano real sample-10 SD-2012|Music for HoReCa (total: 54'42) 01. De Haaf in Bergen (4'22) 02. HoReCa in Egmond (2'06) 03. HoReCa in Harlingen (1'50) 04. HoReCa in Haarlem (2'18) 05. HoReCa in Leiden (2'45) 06. HoReCa in Amsterdam (2'59) 07. HoReCa in Den Haag (1'43) 08. HoReCa in Rotterdam (2'05) 09. HoReCa in Utrecht (1'45) 10. De Haaf in Bergen #2 (2'34) 11. HoReCa in Hoorn (3'17) 12. HoReCa in Enkhuizen (1'16) 13. HoReCa in Alkmaar (3'07) 14. De Haaf in Bergen #3 (2'47) 15. What is HoReCa? (18'34) SD-2013|Seigen Ono Quartet at Pori Jazz Festival 1995 (total: 78'21) 01. I Do Love You a Little (8'01) 02. Julia (4'19) 03. South Pacific (8'23) 04. Monica Tornera Dominica Sela (6'18) 05. Pessoa Quasse Certa (8'12) 06. Malu (4'04) 07. Bar del Mattatoio (5'33) 08. Enishie (5'59) 09. I am not unhappy (6'30) 10. Nick and Kiriko (5'50) 11. Gol de Placa (6'55) 12. Ulla from Pori (3'26) 13. Malu 2 (4'42) SD-2014|Nuit de la Danse (total: 53'02) 01. Nuit de la Danse (19'41) 02. Fuu Type B (14'38) 03. 1999/2000 (18'16) SD-2015|Maria (CM works) (total: 18'49) 01. Maria One (Panasonic Soie) (8'21) 02. Maria Two (Kanebo Akai bihaku gel) (4'22) 03. Kind of Red & White v.0 (1'35) 04. Kind of Red & White v.2 (4'24) SD-2016|Pink Dolphin (Live at IDEE) (total: 56'50) 01. Pink Dolphin 1 (front L/R track) (26'48) 02. Pink Dolphin 2 (surround track) (26'49) SD-2017|The Gift of Hope (total: 55'30) 01. The Sand and the Sea (19'31) 02. She is there (8'24) 03. The Gift of Hope (6'30) SD-2018|Flying Fish Wedding (total: 76'30) 01. Some great adventures (6'41) 02. Tomorrow 11PM (5'45) 03. So peaceful, simple and strong (10'57) 04. Maria 3 (3'13) 05. Flying Fish Wedding (3'42) 06. Maria 8 (7'34) 07. Maria 9 (4'28) 08. She is She (6'27) 09. My guitar (22'11) 10. I probably will not remember you (5'13) SD-2019|Roman Marching Band / Seigen Ono Ensamble (total: 74'00) 01. She is She (13'25) 02. Hanabi 50.0 (15'59) 03. Anchovy Pasta (featuring Kyoko Enami) (5'07) 04. Kind of Red and White (7'48) 05. But it's True (4'52) 06. Shadows of Charango (2'11) 07. Yulayula 1 (1'31) 08. Picnic (5'44) 09. White Tango (5'23) 10. Nuit de la Danse (4'53) SD-2020|SD-2000 SONGS (total: 79'41) 01. Maria Waltz (3'16) 02. Olive Tree (for Kosovo, dedicated to Peace) (SD-2008 4'12) 03. Dragonfish (SD-2001 3'35) 04. Picnic (SD-2007 2'5) 05. Anchovy Pasta (SD-2002 3'21) 06. Bar del Mattatoio -Het Dametje version- (SD-2010 2'28) 07. Malu (SD-2013 3'04) 08. Nice (SD-2002 2'43) 09. I am thinking about you (SD-2011 2'23) 10. Morierimo (SD-2002 3'21) 11. Maria One (SD-2015 2'28) 12. Kind of Red & White (SD-2010 2'36) 13. Maria Two (SD-2015 3'08) 14. HoReCa in Harlingen (SD-2012 1'46) 15. De Haaf in Bergen (SD-2012 4'19) 16. HoReCa in Amsterdam (SD-2012 2'24) 17. Rumi-chan (SD-2005 7'49) 18. Nuit de la Danse (SD-2014 9'05) 19. Baci Paola (SD-2008 2'12) 20. She is She (SACD take 6'23) 21. Toyo Valentine (SD-2007 1'44) 22. Saidera Paradiso (SD-2007 5'04)
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So peaceful,simple and strong / Seigen Ono (SD-1018)
¥3,300
SOLD OUT
SD-1018H So peaceful,simple and strong / Seigen Ono(SACD Hybrid1枚組) 発売元:サイデラ・レコード 発売日:2002.5.26 品番:SD-1018 仕様:1 Hybrid Disc (CD+SACD / 2ch & 5.1ch Multi) TITLE: So peaceful, simple and strong ARTIST: Seigen Ono ART DIRECTOR: Akio Kita MUSICIAN: Seigen Ono:Guitar and charango Febian Reza Pane:Piano Shinichi Sato:Bass Hidenori Midorikawa: Alto sax Nao Takeuchi:Tenor sax Tomo Yamaguchi: Percussion Issei Igarashi:Trumpet Shinji Okuse:Nohkan flute TRACK LIST: 01. Fantastic prescription one 02. Some great adventures 03. Tomorrow 11PM 04. So peaceful,simple and strong 05. My guitar 4 06. The sign to collapse 07. The silence in a crowd 08. The best kind of blue 09. A few things I learned about you 10. We go to Brasil 11. My guitar 3 12. Shadows of Charango part 3-5 13. Fantastic prescription two 14. The world's tallest building(CD track only) Composed and produced by Seigen Ono Recorded and mixed by Akira Fukuda Equipment: Mic: Sanken Cu~44x Cu・41 / B&K 4006 4011 / Neuman M-149 M-147 Console: Amek 9098i